Category Archives: 本のフィードバック

読書ログ 「お金の大事な話」でした追体験

私にとって、本は仔細に刻み込まれた魔方陣そのものだ。魔方陣は、異界へ導くゲートであって、この世ならざる場所へと誘う。魔方陣の作りし者の、再現しようとしたものに、深く深く潜りこんで行けるのだ――などという酩酊するような経験は、本を大概に読んだとしても、なかなかに経験しえないものだ。何がどう悪いわけでもなく、ある一定の条件が揃った時、それは偶発的に起こる。

今回紹介する本は、その偶発的に起こった酩酊的経験をもたらした。

 

お金の大事な話

 

この本は、お金の大事な話を書いている。書いているんだけれども、どちらかというと、著者が慕っている星さんとの対話みたいな話になっている。著者が段階を踏んで、お金について学んでいった内容を、読者の私たちにも追体験できるような話の構成だ。

ちなみに、お金の大事な話については、この本にたっぷりと書いている。内容も素晴らしい。だから読むのが一番いいと思うので、今回は詳細については特に書かない。今回書くのは、著者のこの本に対する心意気の素晴らしさについてだ。

 

500円という値段とカバーデザイン

実は、この本を買った時、あんまり期待してなかった。書店で平積みにして並んであった本で、500円と気軽な本だったものだから、気軽に買ったのだ。そしてこの行動は、この本が意図する通りの行動だった。500円は、そういう「気軽に買う」のを促すために、つけられたものらしい。

そんでもって、本のカバーデザインは、500円をテーマにつけられているようにも見える。白地に金色の五円玉の柄を模している。円の中心が空いているからだ。では五十円ではなく、五円なのか? それは、この金目の色合いからだ。五円玉の色に似ている。

そして五円玉にはもう一つの意味合いがある。それは、御縁。

 

御縁のある星さん

著者の人生の中で、関わった人というのは欠かせない。特に星さんなくして彼のこの話はできなかっただろう。星さんは、私から見ると、彼にとって、すばらしい師だ。状況に的確なアドバイスをし、そして実現がちょっと難しいけどがんばると手が届きそうな課題を与える。

星さんと彼との話は秀逸で、どちらかといえば、この本は星さんを通じて彼が成長してきた話ともとれるのだ。「星さんと僕」というタイトルでもおかしくないぐらいだ。

そんな星さんと彼であるが、関わりのあるのは、もちろん星さんだけではない。いろいろな人と関わりあって、会社を興したりすることができたのだというのが、本の随所からうかがいしれるものだ。星さん自体も、彼の前職での場所で知り合った人である。

御縁はどこに転がっているかわからないものだ。

そんな素晴らしい師に恵まれた著者に対して、穿った見方をすれば、この本は「へーへー、そんないい人に恵まれてよかったですねー」と、見えかねない。しかし、そんな自慢をしたいからこの本は生まれたわけではない。彼が経験してきた内容を、つまびらかに話すことで、私たち読者にも、星さんとの対話を追体験させてくれようとしているのだ。

 

 

この本は、著者の誠心誠意をもってして、生まれた。

内容が誠実であり、丹念に言葉を選び、語っている。それでいて本の価格は500円だ。

実際、ふつうの本で500円という値段は微妙だ。お金の大事な話をするから500円なのか、大事ではないから500円なのか、測りかねるところがあるからだ。今回は、前者だ。

500円にあるまじき、丁寧な、心のこもった本だった。

 

感銘を受けるか、自慢話と受けるか

今回、私はこの本に大いに感銘を受けた。著者がこの本を通じて言いたいことに、大きくふれられた。けれども、それは偶然に起こった出来事で、別の状況で本を読んだとして、同じ感銘を受けられたかどうかはわからない。読んだその時に、私の神経が腐っていたら、きっと私はこの本をまっすぐに受け止められなかったかもしれない。

だから、私は幸運だ。今回、このような感銘を受けられたことに、それを感銘を受けたと自分自身が感じていることに、そのような状況に自分がいることに。

本の読み方は、読む側にゆだねられている。今回の本にしたって、感銘を受けることもできるだろうし、単なる自慢話にも見えてしまうかもしれない。

それでも、本には意図する伝えたいことがある。私は、できるものなら、意図する伝えたいことを受け取りたい。それを正確に受け取れた時、私は心奮え、心臓を鷲掴みされたような気持ちになり、心地よい酩酊感に浸れるのだ。最上の理解を通じて、著者の異界を我が身の世界で実現できたということなのだから。

 

余談:

この読書ログは、もともとR-styleの第1回の書評企画に送るつもりだったが、結局送れずじまいでいつリリースしようかと思っていたところ、運よく(?)第2回の書評企画があったので、合わせてリリースしたものである。

読書ログ いっしょに働きたくなる人を育てられる会社とは? via 「いっしょに働きたくなる人」の育て方

 

マクドナルド、スターバックス、コールドストーンをユースケースにして、これらの会社に働く人々が、どのようにして魅力的になるのか、その原因について究明していた。

成長とは、経験×触媒だと言う。

このうち、触媒は、会社に入る前から会社を出ていくまでのプロセスまでにおいて、13の触媒があると示していた。
会社は、これらの13の触媒を誘発することができれば、一緒に働きたい人が育つ可能性が高くなるといえるだろう。

たとえば13の触媒とは、その会社に働いてみたいといった期待感もあるし、入った後で成長を促すような大会やキャリア制度などが整っているとったこともある。

この本は、13の触媒がどのプロセスとどの部分について関与するかが分類されているのがよい。これによって、各触媒はある一定の状況においてこそ、よく働く特に、この13の触媒をプロセスを基準に分類しているのはすばらしいことである。これが一緒くたに説明されていては、実現するタイミングを特定できないからだ。

しかし、実際本を見る限りにおいてよくわかるのは、育て方云々もそうであるが、三社自体の制度は非常に強固に確立していることだ。

(1)なぜ、そのように行動するべきなのか? が、明確であること

特に各会社における理想的な行動については、方針やら意義やら、「どうしてそのように行動をするべきか」という理由がつけられている。

マニュアルが用意されているマクドナルドでも、その子細な行動の理由は説明されているし、反対にマニュアルのないスターバックスでは、判断基準となるような指針やクレドが提供される。そしてそういった教育がないかわりに、毎日のミーティングの中で、どうふるまったらいいのかのフィードバックがなされているようだ。

コールドストーンでは、さらにその上段の企業理念の浸透に一番力を入れていた。これは、コールドストーンが、アイスを買うという行為を通じてハッピーにさせる、というのが本来実現したいことだからだ。アイスクリームを作る以上に、その気持ち振る舞いを提供するのが、コールドストーンにおいては何よりの仕事となるのである。

これらの三社において、私はよかれあしかれ、サービスにおいて、あの店員がよかった悪かった、といったような人として区別することはない。それは、一様だからである。その社に働く者の行動は、揃っているから、個人として区別して考える必要はないのである。

この一様さを実現するのは、非常に難しいことである。店員によって品質が均等であることが、一様に見せる要因となっている。

(2)成長するための道筋があること

どの会社においても共通しているのは、会社における職種がどのように成長するのかが確立していること。各キャリアの名称から、どこからチェンジアップが可能なのか、ゲームのジョブ変更のようにクリアである。

会社が用意しているからこそ、これらの道はその会社の中では、到達するためのマップがあり、それらの中において、この道筋で進むのが正解ですよ、というロードがある。ゆえに、通常これらの成長過程や進むべき道筋のものを、ロードマップと呼ばれる。

とはいっても、単に紙切れのように職種の名前や規定を提供するだけではロードマップは役に立たない。どういう基準で、職種を変更できるのか、その場で必要となる技能は何なのか、だれがそれを評価し、職種変更することを許可するのか、といった、運用があって、ようやく意味をなす。

三社の中でこれらのロードマップが有効に活用されていることは、そういった有機的な運用がなされている。

(3)成長するための教育する仕組みが確立していること

三社の特徴は、社員がよりよく働けるように、教育する仕組みが確立されている。そしてこれらは、多様なやり方で提供される。

たとえば分かりやすいところで、研修プログラム、それから徒弟制度。

それに、教えるばかりが教育ではない。何らかの刺激を受けて、自分なりに考える機会をもうけることも、教育の一種といえるだろう。たとえば、毎日朝会を行い、気になることを共有したりするのも、教育の一つととらえることもできる。

いっしょに働きたくなる人を育てるために、会社が必要なこと

こういった、会社の仕組みがあったとしても、たった一つのことがなければ、会社として成り立たない。それは、企業理念やクレドなどに代表される、会社としての意志である。

意志も必要、しくみも必要。しかしそれらは最初のうちは、うまくいかないことが大半だ。トライ&エラーを繰り返していくほかには、その会社の最適には近づく道はない。

会社が必要なことは何だろう? その考えるヒントとなるものが、この本には転がっている。

自分コメント

  • 初出:2010/10/16

総括:『モチベーション3.0』にまつわるエトセトラ

『モチベーション3.0』については、いろいろ思いつくことがあったので、ちょっとシリーズ的にまとめてみた。最初は思いつくことは多いかなと思ったが、結構まとまる内容が多くて、途中からは思った以上に少なくなった。

■モチベーション2.0とモチベーション3.0の違いは、未来の可能性

こんなに書いた挙句に、実際のところ私のところではまとまっていない『モチベーション3.0』。モチベーション2.0とモチベーション3.0ってどう違うの?て考えると、未来の可能性かな、と思った。

モチベーション2.0の示される報酬って、結局過程がどうあれ、結果が固定されている。そこに、こうなるんじゃないか、とかそういう余白がまったくない。だから、未来に向けてすることなんだけど、現在のことにしかならない。

一方、モチベーション3.0というのは、多少未来に関して余白があって、実行したらどうなるか、ていうのは実際やってみないとわからないところがある。

 

■GTDとモチベーション3.0

GTDは個人がモチベーション3.0を実現するのに役立つツールだと思う。それはチクセントミハイのフロー体験を仕事ですることの方が体験しやすいといわれているようにもあるとおり。

 

■でも何かが足りない

「会社」が「社員」に対してやる気を出すための要素としては、個人的にはここで紹介されているモチベーション1.0-3.0では不十分に感じることがわかった。

「わくわくする気持ち」のモチベーション3.0は大切だ。そのためには会社は十分な報酬を保障し、公正であることが必要だと本書は説明している。でも、割とその論理でいけば、現状の私は十分満足していてもいいはずなのに、物足りない気持ちになるのはなぜだろう?

そういうことを思い知った本だった。

 

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク
講談社 ( 2010-07-07 )
ISBN: 9784062144490
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

『モチベーション3.0』の現状の全体所感 – 『モチベーション3.0』にまつわるエトセトラ

いろいろ『モチベーション3.0』について思うところがあって書き連ねてきた。一旦のまとめとして、ここに全体所感をおく。

本書はやる気!に対して再整理されたような概要をベースとした本だ。その主張に対する素地となるものは(1)実際の実験等によるもの(2)各科学者とのインタビュー(3)既存心理学者による学説・論文からである。

モチベーション3.0を印象づけること、その要素を紹介し、認識に植えつけるためには、それだけのためだけに、それ以外の一切を削っている。

 

■この本の意図するところ

本書は「会社」に向けて、「社員」が本当にやる気を出すためにはどういった部分にアプローチをすればよいのか、そのアプローチ先としてモチベーション3.0を紹介した。

そして本書の立ち居地としては、今まであぶれていた成功した会社の実績内容の「箱」を用意したことだ。これによって、成功したユースケースがどこに着目してアプローチしたかの分類ができる。

「会社」がまず最初にすべきは、今モチベーション3.0の要素のうち、どの部分が足りなくてどの部分が充足しているかを調べることだ。そして上記のユースケースの中で、どれを参考にすればいいのかが見えてくる。

 

■モチベーション3.0を発露されるために「会社」はどうあるべきか?

しかし、会社自体が「モチベーション3.0」を推奨したからといって、社員が行動するわけではない。会社も「モチベーション3.0」を実現してもいいと思われるように、変わる必要がある。では会社はどうあるべきか? これはシンプルで難しいことだ。

「会社」が「社員」にとって、信頼できるシステムであること。

明確な方針を打ちたて、それを定期的に周知し、問題が発生すればそれをフォローし、言葉を受け入れ、失敗を受け入れる、時には先導し、時には叱咤する。また仕組みも用意する。仕組みについては以下のような会社が参考になるだろう。

「会社」が「社員」から信頼を勝ち得た時、「社員」はモチベーション3.0のやる気!をもってして、大きな力を発揮してくれることだろう。

 

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク
講談社 ( 2010-07-07 )
ISBN: 9784062144490
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

自分コメント:

・考察パターン:展開

モチベーション3.0で大概活動しているこのブログ – 『モチベーション3.0』にまつわるエトセトラ

ごほうびルールがまったく功を奏しなかったnomicoです。今回は、モチベーション(以降MOT)の個人での具体例として自分のブログに対する私のMOT別行動比率について考察します。

ここでいうMOT別行動比率ですが、各MOTに合わせた行動+結果の比率になります。

 

■works4Lifeに対する私のMOT比率

MOT1.0:MOT2.0:MOT3.0=0:10:90ぐらいです。

 

■MOT1.0=0の理由

ブログが私の物理的な生命を脅かすことは、今のところありません。もしかすると精神的には安寧を提供しているかもしれませんが、今回は考慮していません。

 

■MOT2.0=10の理由

結論を先に言っておきますと、私がMOT2.0に合わせて行動しないのは、MOT2.0のようなやる気がないというわけではありません。MOT2.0を基準に行動すると、その結果がうまくいかないからです。結果がうまくいかないとは、MOT3.0とコンフリクションを起こすこと、それからMOT2.0を起因にして行動した結果よりもMOT3.0を起因にして行動した結果の方がいいこと、の二点を示します。

まず報酬について。私が報酬(ここではアフィリエイト等を想定)に対して行動しているかというと薄いです。デザインや導線が汚くなるので、アフィリエイトは本の紹介程度しか使っていないというような感じです。

次に承認について。ここでいう承認は、なんらかの外部からのフィードバックということに想定させています。これについては報酬よりかは気をつけています。フィードを一つ程度しか提供していないとか、twitterに表示してるとか。でもそんぐらい。「目立ちたくない」という行動指針とのコンフリクションもあって、あまり積極的にはアプローチしていません。それでも最近は若干増やしています。立ち位置がよくわからんくなってきたので。

読者数が多くなるようなキャンペーンも、読者数が多くなるような釣り記事もしていません、というかあまりうまくいきません。親しみをこめて書こうとすると、なぜか笑いを取りにいこうとするので、バカっぽくなります。

ちなみに、MOT2.0を前面にがんばった感じは、たとえば以下のような記事になります。

 

■MOT3.0=90の理由

works4Lifeのブログは内的なやる気でしかほとんど構成されていません。

自律性

  • 課題 - ブログの課題自体は、GTDを基本としていますが、制限を設けていません。制限を設けると途端に何も書けなくなるからです。
  • 時間 - ブログにかける時間は決めていません。むしろ反対で、考えている時間がブログになるわけではなく、考えていた時間のまとめをブログに落とす、という結果としてブログを用いています。
  • 手法 - ブログに提供する手順は工夫を重ねています。とにかく自分のやりやすい方へと向けています。posterousでドラフトを書いてそこからworks4Lifeで提供するというのも手法を工夫している一つにあたります。Windows Live Writerを使ったりして投稿しやすいように促しています。
  • チーム - ブログに関しては、一人で行うのがすきです。上記の自律性を阻害されたくないのもあります。だから今のところ一人です。ついでに言うなら、アンケートをとらないのも、下手に外部の意識が入って、自分がしたいことが揺らいでしまうのを避けたいからです。自分のしたいことなど、それほど脆弱です。

マスタリー(熟達)

works4Lifeの中で、何に対しての熟達を目指そうとしているのかというと、以下の二つかなと思います。

  • GTD
  • 自分自身の考え方

この二つに共通しているのは、ある一定の問題がクリアすると、それを超えた次の問題が出てくること。これが今半永久的に行われているサイクルが、上記二つになります。感情の整理方法や、不愉快と思った内容の問題点の洗い出しとか。

最近思っているのは、考え方自体も、段階があり、そしてその段階はある一定の共通したものがあることです。たとえばそれは七つの習慣で表示されているものだったりします。しかし、これはものすごく全人生レベルでの大雑把な内容の梯子でしょう。

考え方の成長の段階として私が興味があるのは、世界しいては自分自身を信頼できるシステムとして受け入れる過程です。今のところは。

目的

短期的な目的は、何かが面白いと感じ、何か自分が面白いと感じることを見つけるのが面白く感じ、それを分析し、誰かに伝えようとすることがとても楽しいからです。

一番目に、面白いと感じること
二番目に、自分が面白いと思うものを定義すること
三番目に、それを誰かに伝えること

このような順番で目的は実現されます。このような順序のため、MOT2.0の実現シェアを拡大すると、MOT3.0を満たさなくなってしまいます。これらの目的の中で、MOT2.0に関係するのは三番目です。しかし、残念なことに三番目から始まると、一番目二番目の内容は白けてしまうのが現状です。

夢中が夢中と理解した瞬間からそれは夢中ではないのと同様に、三番目から始まる「面白い」は既に本来意図するものから外れてしまいます。

 

■ 私がMOT3.0に行動を寄せる理由

個人的な経験から、MOT2.0とMOT3.0は人によって力の発揮のしやすさが異なるんじゃないかなと思います。私は専らMOT3.0が得意です。得意どころか特化しすぎて、反対にMOT2.0に意識を寄せると、どうにも力んでしまい、自分が目指したい結果をもたらすことができません。そういうわけで、私はMOT3.0に行動を寄せてるわけです。

一方MOT2.0がうまくいく人もいます。みんなと分かち合いたい、といったような外部に向けて発信することを目的とする場合や金額報酬を目指した場合です。この場合、あたかもMOT2.0だけが満たされるように見えますが、実際のところは、MOT2.0とMOT3.0とが、融合して、同時に満たされていることも多いのだと思います。

この時、私が思い出すのは陸上の100メートルの無冠の最速男と呼ばれていたアサファ・パウエルとタイソン・ゲイです。両者の違いは、プレッシャによるものです。プレッシャの源はむしろ外部からでしょう。アサファ・パウエルは決勝大会といったような外部からのプレッシャの大きな状態ではない、予選大会といった時に最高の記録を出します。それゆえに無冠の最速男と呼ばれる所以です。

 

■ 自分にとって力が発揮しやすいモチベーションは何か?

人が、どのような状況によって最大限力を発揮させるかは、異なるものです。どちらが優れている、というわけでもありません。ただ、一番自分が力を発揮しやすいモチベーションが何かは、理解した方がいいと思います。

私はMOT3.0に基づいた行動が一番力が発揮しやすいです。ですから、MOT3.0を起点にするために「私が何を求めているか」を具体的に理解して、行動するようにしています。

 

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク
講談社 ( 2010-07-07 )
ISBN: 9784062144490
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

自分コメント

・省察パターン:展開
・『モチベーション3.0』から、状況:会社→状況:個人の行動に展開してみた

モチベーション1.0~3.0の関係まとめ – 『モチベーション3.0』にまつわるエトセトラ

『モチベーション3.0』から私の持ってるモチベーションX.0の印象をまとめた。このまとめは、『モチベーション3.0』内の理論をすべて肯定しているとは限らない。

 

■モチベーションはすべて同時期に存在できる

モチベーション1.0,2.0,3.0と紹介されているが、実際一人の人間が持ちうるモチベーションは、このすべてを持っている。ただ、状況によって、どのモチベーションを発揮するかは異なる。

 

■モチベーション3.0は継続するための仕組みがなければ減少する

この本の中で「ん?」と思うところがあるとするなら、モチベーション3.0が持続するという点だ。

会社から見れば、モチベーション3.0は社員がやる気を出すための永続機関のようにも見える。しかし、会社という土台が何らかの努力がなければ、持続することはできない。

1.0は、生活で言うところの運用費なので、これが一定量から減ることはないように思われる。2.0は増えたり減ったりする。

 

■モチベーション3.0が会社に入る前から持ち合わせる人間もいる

モチベーション3.0を必要とする社員はどこから始まるのだろうか?と考えた。有力な社員は以下二つ。

  • 40代、50代の充足した社員
  • 新しい価値観を持った若手社員

これ以外に、明らかに存在するのが以下。

  • 自分が何をしたいかはっきりしている社員(年代問わず)

3番目の社員は、どの年代にも必ずいるであろう人間だ。会社には利害が一致しているため、会社と自分との契約関係を認識している。自分にメリットよりデメリットが多くなったら、会社から離れてもいいと思っているかもしれない。

 

■お金という共通価値は、モチベーション2.0,3.0の代替となることができる

モチベーション2.0,3.0を全部満たすことができなくても、現状に似合う金額報酬があれば、納得できることも多い。

残業が多かったり、大変な仕事だったり、ギスギスした環境だったり、すごく暇だったりしても、労働の代わりに私たちが手に入れるお金との兼ね合いが、それを納得させるものとして機能することができる。

 

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク
講談社 ( 2010-07-07 )
ISBN: 9784062144490
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自分コメント

・省察パターン:まとめ

『モチベーション3.0』から思い出した本や記事やキーワード – 『モチベーション3.0』にまつわるエトセトラ

思い出すことが多かったので、試しにまとめてみました。

 

1.感謝カード

MOT2.0のうまく機能している承認要求。

ANAだったか、飛行機会社のどこかで一人何十枚感謝カードを持ってて、何かいいことをされたらその人をほめるやり方。MOT2.0の報酬を補足してくれる。

 

2.食べても食べても満足しないハンバーガー via Mother2

MOT2.0のバグ問題の「依存性」の典型パターン。

このハンバーガーは、商売人としては売るものの最終形態なんじゃないかと思う。だっていつまでも需要があるって恐ろしい!!て思ったら、既に実現物がありますね。タバコとか。

依存性の問題はむしろ、ある程度摂取しても、満足するラインがないということに問題があるように思う。そして、外部からの摂取では限界があるように思うことも。

 

MOTHER2 ギーグの逆襲

 

3.『モモ』

タイプAのパターン例として。

ミヒャエル・エンデ作。時間についての名作。

 

モモ (岩波少年文庫 127)
ミヒャエル・エンデ
岩波書店 ( 2005-06-16 )
ISBN: 9784001141276
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

4.『デブの国ノッポの国』

タイプAとタイプBの典型的なパターン例として。

チャーリーとチョコレート工場の作者の別の話……と思ったら違う人のでした。確かにそこまで辛口じゃないもんね、この話。

 

デブの国ノッポの国 (子どものための世界文学の森)
アンドレ モロア
集英社 ( 1994-03-18 )
ISBN: 9784082740184
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

チャーリーとチョコレート工場の作者の人の本は、「魔女がいっぱい」という本。私、未だに忘れられません。衝撃の結末だけに。。

 

魔女がいっぱい (ロアルド・ダールコレクション 13)
ロアルド ダール
評論社 ( 2006-02 )
ISBN: 9784566014220
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

5.ファインマン先生の戦中大学生への計算機バイトの話

MOT3.0の目的が効果的に働いたパターン。

国家機密で計算機を開発するけども学生のモチベーションがまったくあがらないので、独断で開発する理由を話したらいきなり生産性があがったという話。

 

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉
リチャード P. ファインマン
岩波書店 ( 2000-01 )
ISBN: 9784006030056
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉
リチャード P. ファインマン
岩波書店 ( 2000-01 )
ISBN: 9784006030063
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

6.『仕事は楽しいかね?』

MOT3.0の目的が効果的に働いたパターン。

部屋の明るさは生産性に関係するかの実験→結果、部屋の明るさは関係しない。「実験に貢献している」という目的が関係しているんじゃないかという話。

 

仕事は楽しいかね?
デイル ドーテン
きこ書房 ( 2001-12 )
ISBN: 9784877710781
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

7.『ファンタジウム 1巻』

「うちのばあちゃんが
店を続けたがる
理由がわかった」

「社会とつながって
いたいからだ」

「そうしてないと
見捨てられたって
感じがするんだよ」

 

P79の献血した結果に「募金する」と「報酬を与える」という場合、「募金する」方が献血率がよかったことに関して、MOT2.0の「報酬」が機能しない例として。

ここから読み取れることは確かに

  • 「報酬」が思ったよりも機能しない

ということもある。また、次のようなことも取れる 。

  • 優先されたのは、「報酬」よりも「社会に貢献する」である

さらに献血を「社会に貢献」→「社会との関係性を保つ」といった関連から、上記のファンタジウムの内容を思い出した。これは派生的な思い出し。

 

ファンタジウム 1 (1) (モーニングKC)
杉本 亜未
講談社 ( 2007-06-22 )
ISBN: 9784063726084
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

 

8.加賀屋

モチベーション3.0が実現されている例

目的・自律性・熟達といった三要素がすべてバランスよく実現されている。

忘れるようだけど、個々がモチベーション3.0を実現できるのは、会社がモチベーション3.0を許容し評価するシステムがあるから。

 

9.ローザンヌコンクールの副賞について

MOT2.0とMOT3.0の共存パターン。

副賞を選ぶことができる、スカラシップ(留学)か賞金か……と思ったら、Wikipediaによれば今は賞金+スカラシップ(留学か研修)という副賞みたいです。

ちなみに私が見たローザンヌコンクールのテレビのコメンテーターはやけに辛口でした。ばっさりと。「これはダメですね」とか「いいところを表現しきれていません」とか。

 

10.任天堂の宮本システム

P127。モチベーション3.0が機能していると、退職者がめっきりいないという話。

 

自分コメント

・省察パターン:詳細

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