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総括:『モチベーション3.0』にまつわるエトセトラ View Comments

『モチベーション3.0』については、いろいろ思いつくことがあったので、ちょっとシリーズ的にまとめてみた。最初は思いつくことは多いかなと思ったが、結構まとまる内容が多くて、途中からは思った以上に少なくなった。

■モチベーション2.0とモチベーション3.0の違いは、未来の可能性

こんなに書いた挙句に、実際のところ私のところではまとまっていない『モチベーション3.0』。モチベーション2.0とモチベーション3.0ってどう違うの?て考えると、未来の可能性かな、と思った。

モチベーション2.0の示される報酬って、結局過程がどうあれ、結果が固定されている。そこに、こうなるんじゃないか、とかそういう余白がまったくない。だから、未来に向けてすることなんだけど、現在のことにしかならない。

一方、モチベーション3.0というのは、多少未来に関して余白があって、実行したらどうなるか、ていうのは実際やってみないとわからないところがある。

 

■GTDとモチベーション3.0

GTDは個人がモチベーション3.0を実現するのに役立つツールだと思う。それはチクセントミハイのフロー体験を仕事ですることの方が体験しやすいといわれているようにもあるとおり。

 

■でも何かが足りない

「会社」が「社員」に対してやる気を出すための要素としては、個人的にはここで紹介されているモチベーション1.0-3.0では不十分に感じることがわかった。

「わくわくする気持ち」のモチベーション3.0は大切だ。そのためには会社は十分な報酬を保障し、公正であることが必要だと本書は説明している。でも、割とその論理でいけば、現状の私は十分満足していてもいいはずなのに、物足りない気持ちになるのはなぜだろう?

そういうことを思い知った本だった。

 

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク
講談社 ( 2010-07-07 )
ISBN: 9784062144490
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

『モチベーション3.0』の現状の全体所感 – 『モチベーション3.0』にまつわるエトセトラ View Comments

いろいろ『モチベーション3.0』について思うところがあって書き連ねてきた。一旦のまとめとして、ここに全体所感をおく。

本書はやる気!に対して再整理されたような概要をベースとした本だ。その主張に対する素地となるものは(1)実際の実験等によるもの(2)各科学者とのインタビュー(3)既存心理学者による学説・論文からである。

モチベーション3.0を印象づけること、その要素を紹介し、認識に植えつけるためには、それだけのためだけに、それ以外の一切を削っている。

 

■この本の意図するところ

本書は「会社」に向けて、「社員」が本当にやる気を出すためにはどういった部分にアプローチをすればよいのか、そのアプローチ先としてモチベーション3.0を紹介した。

そして本書の立ち居地としては、今まであぶれていた成功した会社の実績内容の「箱」を用意したことだ。これによって、成功したユースケースがどこに着目してアプローチしたかの分類ができる。

「会社」がまず最初にすべきは、今モチベーション3.0の要素のうち、どの部分が足りなくてどの部分が充足しているかを調べることだ。そして上記のユースケースの中で、どれを参考にすればいいのかが見えてくる。

 

■モチベーション3.0を発露されるために「会社」はどうあるべきか?

しかし、会社自体が「モチベーション3.0」を推奨したからといって、社員が行動するわけではない。会社も「モチベーション3.0」を実現してもいいと思われるように、変わる必要がある。では会社はどうあるべきか? これはシンプルで難しいことだ。

「会社」が「社員」にとって、信頼できるシステムであること。

明確な方針を打ちたて、それを定期的に周知し、問題が発生すればそれをフォローし、言葉を受け入れ、失敗を受け入れる、時には先導し、時には叱咤する。また仕組みも用意する。仕組みについては以下のような会社が参考になるだろう。

「会社」が「社員」から信頼を勝ち得た時、「社員」はモチベーション3.0のやる気!をもってして、大きな力を発揮してくれることだろう。

 

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク
講談社 ( 2010-07-07 )
ISBN: 9784062144490
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

自分コメント:

・考察パターン:展開

モチベーション3.0で大概活動しているこのブログ – 『モチベーション3.0』にまつわるエトセトラ View Comments

ごほうびルールがまったく功を奏しなかったnomicoです。今回は、モチベーション(以降MOT)の個人での具体例として自分のブログに対する私のMOT別行動比率について考察します。

ここでいうMOT別行動比率ですが、各MOTに合わせた行動+結果の比率になります。

 

■works4Lifeに対する私のMOT比率

MOT1.0:MOT2.0:MOT3.0=0:10:90ぐらいです。

 

■MOT1.0=0の理由

ブログが私の物理的な生命を脅かすことは、今のところありません。もしかすると精神的には安寧を提供しているかもしれませんが、今回は考慮していません。

 

■MOT2.0=10の理由

結論を先に言っておきますと、私がMOT2.0に合わせて行動しないのは、MOT2.0のようなやる気がないというわけではありません。MOT2.0を基準に行動すると、その結果がうまくいかないからです。結果がうまくいかないとは、MOT3.0とコンフリクションを起こすこと、それからMOT2.0を起因にして行動した結果よりもMOT3.0を起因にして行動した結果の方がいいこと、の二点を示します。

まず報酬について。私が報酬(ここではアフィリエイト等を想定)に対して行動しているかというと薄いです。デザインや導線が汚くなるので、アフィリエイトは本の紹介程度しか使っていないというような感じです。

次に承認について。ここでいう承認は、なんらかの外部からのフィードバックということに想定させています。これについては報酬よりかは気をつけています。フィードを一つ程度しか提供していないとか、twitterに表示してるとか。でもそんぐらい。「目立ちたくない」という行動指針とのコンフリクションもあって、あまり積極的にはアプローチしていません。それでも最近は若干増やしています。立ち位置がよくわからんくなってきたので。

読者数が多くなるようなキャンペーンも、読者数が多くなるような釣り記事もしていません、というかあまりうまくいきません。親しみをこめて書こうとすると、なぜか笑いを取りにいこうとするので、バカっぽくなります。

ちなみに、MOT2.0を前面にがんばった感じは、たとえば以下のような記事になります。

 

■MOT3.0=90の理由

works4Lifeのブログは内的なやる気でしかほとんど構成されていません。

自律性

  • 課題 - ブログの課題自体は、GTDを基本としていますが、制限を設けていません。制限を設けると途端に何も書けなくなるからです。
  • 時間 - ブログにかける時間は決めていません。むしろ反対で、考えている時間がブログになるわけではなく、考えていた時間のまとめをブログに落とす、という結果としてブログを用いています。
  • 手法 - ブログに提供する手順は工夫を重ねています。とにかく自分のやりやすい方へと向けています。posterousでドラフトを書いてそこからworks4Lifeで提供するというのも手法を工夫している一つにあたります。Windows Live Writerを使ったりして投稿しやすいように促しています。
  • チーム - ブログに関しては、一人で行うのがすきです。上記の自律性を阻害されたくないのもあります。だから今のところ一人です。ついでに言うなら、アンケートをとらないのも、下手に外部の意識が入って、自分がしたいことが揺らいでしまうのを避けたいからです。自分のしたいことなど、それほど脆弱です。

マスタリー(熟達)

works4Lifeの中で、何に対しての熟達を目指そうとしているのかというと、以下の二つかなと思います。

  • GTD
  • 自分自身の考え方

この二つに共通しているのは、ある一定の問題がクリアすると、それを超えた次の問題が出てくること。これが今半永久的に行われているサイクルが、上記二つになります。感情の整理方法や、不愉快と思った内容の問題点の洗い出しとか。

最近思っているのは、考え方自体も、段階があり、そしてその段階はある一定の共通したものがあることです。たとえばそれは七つの習慣で表示されているものだったりします。しかし、これはものすごく全人生レベルでの大雑把な内容の梯子でしょう。

考え方の成長の段階として私が興味があるのは、世界しいては自分自身を信頼できるシステムとして受け入れる過程です。今のところは。

目的

短期的な目的は、何かが面白いと感じ、何か自分が面白いと感じることを見つけるのが面白く感じ、それを分析し、誰かに伝えようとすることがとても楽しいからです。

一番目に、面白いと感じること
二番目に、自分が面白いと思うものを定義すること
三番目に、それを誰かに伝えること

このような順番で目的は実現されます。このような順序のため、MOT2.0の実現シェアを拡大すると、MOT3.0を満たさなくなってしまいます。これらの目的の中で、MOT2.0に関係するのは三番目です。しかし、残念なことに三番目から始まると、一番目二番目の内容は白けてしまうのが現状です。

夢中が夢中と理解した瞬間からそれは夢中ではないのと同様に、三番目から始まる「面白い」は既に本来意図するものから外れてしまいます。

 

■ 私がMOT3.0に行動を寄せる理由

個人的な経験から、MOT2.0とMOT3.0は人によって力の発揮のしやすさが異なるんじゃないかなと思います。私は専らMOT3.0が得意です。得意どころか特化しすぎて、反対にMOT2.0に意識を寄せると、どうにも力んでしまい、自分が目指したい結果をもたらすことができません。そういうわけで、私はMOT3.0に行動を寄せてるわけです。

一方MOT2.0がうまくいく人もいます。みんなと分かち合いたい、といったような外部に向けて発信することを目的とする場合や金額報酬を目指した場合です。この場合、あたかもMOT2.0だけが満たされるように見えますが、実際のところは、MOT2.0とMOT3.0とが、融合して、同時に満たされていることも多いのだと思います。

この時、私が思い出すのは陸上の100メートルの無冠の最速男と呼ばれていたアサファ・パウエルとタイソン・ゲイです。両者の違いは、プレッシャによるものです。プレッシャの源はむしろ外部からでしょう。アサファ・パウエルは決勝大会といったような外部からのプレッシャの大きな状態ではない、予選大会といった時に最高の記録を出します。それゆえに無冠の最速男と呼ばれる所以です。

 

■ 自分にとって力が発揮しやすいモチベーションは何か?

人が、どのような状況によって最大限力を発揮させるかは、異なるものです。どちらが優れている、というわけでもありません。ただ、一番自分が力を発揮しやすいモチベーションが何かは、理解した方がいいと思います。

私はMOT3.0に基づいた行動が一番力が発揮しやすいです。ですから、MOT3.0を起点にするために「私が何を求めているか」を具体的に理解して、行動するようにしています。

 

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク
講談社 ( 2010-07-07 )
ISBN: 9784062144490
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自分コメント

・省察パターン:展開
・『モチベーション3.0』から、状況:会社→状況:個人の行動に展開してみた

モチベーション1.0~3.0の関係まとめ – 『モチベーション3.0』にまつわるエトセトラ View Comments

『モチベーション3.0』から私の持ってるモチベーションX.0の印象をまとめた。このまとめは、『モチベーション3.0』内の理論をすべて肯定しているとは限らない。

 

■モチベーションはすべて同時期に存在できる

モチベーション1.0,2.0,3.0と紹介されているが、実際一人の人間が持ちうるモチベーションは、このすべてを持っている。ただ、状況によって、どのモチベーションを発揮するかは異なる。

 

■モチベーション3.0は継続するための仕組みがなければ減少する

この本の中で「ん?」と思うところがあるとするなら、モチベーション3.0が持続するという点だ。

会社から見れば、モチベーション3.0は社員がやる気を出すための永続機関のようにも見える。しかし、会社という土台が何らかの努力がなければ、持続することはできない。

1.0は、生活で言うところの運用費なので、これが一定量から減ることはないように思われる。2.0は増えたり減ったりする。

 

■モチベーション3.0が会社に入る前から持ち合わせる人間もいる

モチベーション3.0を必要とする社員はどこから始まるのだろうか?と考えた。有力な社員は以下二つ。

  • 40代、50代の充足した社員
  • 新しい価値観を持った若手社員

これ以外に、明らかに存在するのが以下。

  • 自分が何をしたいかはっきりしている社員(年代問わず)

3番目の社員は、どの年代にも必ずいるであろう人間だ。会社には利害が一致しているため、会社と自分との契約関係を認識している。自分にメリットよりデメリットが多くなったら、会社から離れてもいいと思っているかもしれない。

 

■お金という共通価値は、モチベーション2.0,3.0の代替となることができる

モチベーション2.0,3.0を全部満たすことができなくても、現状に似合う金額報酬があれば、納得できることも多い。

残業が多かったり、大変な仕事だったり、ギスギスした環境だったり、すごく暇だったりしても、労働の代わりに私たちが手に入れるお金との兼ね合いが、それを納得させるものとして機能することができる。

 

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク
講談社 ( 2010-07-07 )
ISBN: 9784062144490
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自分コメント

・省察パターン:まとめ

『モチベーション3.0』から思い出した本や記事やキーワード – 『モチベーション3.0』にまつわるエトセトラ View Comments

思い出すことが多かったので、試しにまとめてみました。

 

1.感謝カード

MOT2.0のうまく機能している承認要求。

ANAだったか、飛行機会社のどこかで一人何十枚感謝カードを持ってて、何かいいことをされたらその人をほめるやり方。MOT2.0の報酬を補足してくれる。

 

2.食べても食べても満足しないハンバーガー via Mother2

MOT2.0のバグ問題の「依存性」の典型パターン。

このハンバーガーは、商売人としては売るものの最終形態なんじゃないかと思う。だっていつまでも需要があるって恐ろしい!!て思ったら、既に実現物がありますね。タバコとか。

依存性の問題はむしろ、ある程度摂取しても、満足するラインがないということに問題があるように思う。そして、外部からの摂取では限界があるように思うことも。

 

 

3.『モモ』

タイプAのパターン例として。

ミヒャエル・エンデ作。時間についての名作。

 

モモ (岩波少年文庫 127)
ミヒャエル・エンデ
岩波書店 ( 2005-06-16 )
ISBN: 9784001141276
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

4.『デブの国ノッポの国』

タイプAとタイプBの典型的なパターン例として。

チャーリーとチョコレート工場の作者の別の話……と思ったら違う人のでした。確かにそこまで辛口じゃないもんね、この話。

 

デブの国ノッポの国 (子どものための世界文学の森)
アンドレ モロア
集英社 ( 1994-03-18 )
ISBN: 9784082740184
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

チャーリーとチョコレート工場の作者の人の本は、「魔女がいっぱい」という本。私、未だに忘れられません。衝撃の結末だけに。。

 

魔女がいっぱい (ロアルド・ダールコレクション 13)
ロアルド ダール
評論社 ( 2006-02 )
ISBN: 9784566014220
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5.ファインマン先生の戦中大学生への計算機バイトの話

MOT3.0の目的が効果的に働いたパターン。

国家機密で計算機を開発するけども学生のモチベーションがまったくあがらないので、独断で開発する理由を話したらいきなり生産性があがったという話。

 

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉
リチャード P. ファインマン
岩波書店 ( 2000-01 )
ISBN: 9784006030056
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉
リチャード P. ファインマン
岩波書店 ( 2000-01 )
ISBN: 9784006030063
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

6.『仕事は楽しいかね?』

MOT3.0の目的が効果的に働いたパターン。

部屋の明るさは生産性に関係するかの実験→結果、部屋の明るさは関係しない。「実験に貢献している」という目的が関係しているんじゃないかという話。

 

仕事は楽しいかね?
デイル ドーテン
きこ書房 ( 2001-12 )
ISBN: 9784877710781
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

7.『ファンタジウム 1巻』

「うちのばあちゃんが
店を続けたがる
理由がわかった」

「社会とつながって
いたいからだ」

「そうしてないと
見捨てられたって
感じがするんだよ」

 

P79の献血した結果に「募金する」と「報酬を与える」という場合、「募金する」方が献血率がよかったことに関して、MOT2.0の「報酬」が機能しない例として。

ここから読み取れることは確かに

  • 「報酬」が思ったよりも機能しない

ということもある。また、次のようなことも取れる 。

  • 優先されたのは、「報酬」よりも「社会に貢献する」である

さらに献血を「社会に貢献」→「社会との関係性を保つ」といった関連から、上記のファンタジウムの内容を思い出した。これは派生的な思い出し。

 

ファンタジウム 1 (1) (モーニングKC)
杉本 亜未
講談社 ( 2007-06-22 )
ISBN: 9784063726084
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

 

 

8.加賀屋

モチベーション3.0が実現されている例

目的・自律性・熟達といった三要素がすべてバランスよく実現されている。

忘れるようだけど、個々がモチベーション3.0を実現できるのは、会社がモチベーション3.0を許容し評価するシステムがあるから。

 

9.ローザンヌコンクールの副賞について

MOT2.0とMOT3.0の共存パターン。

副賞を選ぶことができる、スカラシップ(留学)か賞金か……と思ったら、Wikipediaによれば今は賞金+スカラシップ(留学か研修)という副賞みたいです。

ちなみに私が見たローザンヌコンクールのテレビのコメンテーターはやけに辛口でした。ばっさりと。「これはダメですね」とか「いいところを表現しきれていません」とか。

 

10.任天堂の宮本システム

P127。モチベーション3.0が機能していると、退職者がめっきりいないという話。

 

自分コメント

・省察パターン:詳細

『モチベーション3.0』のだらだら所感 - 『モチベーション3.0』にまつわるエトセトラ View Comments

まとまりなくつらつらと。

 

■『モチベーション3.0』とGTD

快適な仕事をしてる際にフロー体験の話があったじゃない。あれを実装するための道具としてGTDは役に立つと思うよ!

 

■ マズローの欲求階層と、ダニエル・ピンクのモチベーションX.0は別と考えた方がよい

本書のMOT X.0は、「はじめに」の中からいっても、「会社」という状況において考えていることで、マズローの欲求階層は「ある人間」という状況において考えていることで、前提が異なる。

 

■『モチベーション3.0』は、モチベーションとなるすべての要素を出しているわけではない。

著者の唱えるMOT1.0,2.0,3.0は、マズローの欲求階層を明示的に割り当てているわけではない。欲求階層のどれが、どのモチベーションX.0に相当するかは、言及していない。

 

■実現するための会社の前提条件が隠れている

本書が想定している会社が、在る程度成熟した会社でなおかつ成長を遂げたいと思っているのか、そもそも想定している会社などないのかはわからない。

MOT2.0が機能していることとして、会社には以下のような機能が実装されていると、本書では想定しているようにも見える。と思ったのは、本書以下の部分から。

ページ忘れた

・十分な報酬を与えている
・内的にも外的にも公正な評価を示している

 

■ MOT3.0なく、MOT2.0のみで行動ができるのか?

私の疑問点は、MOT2.0のみで行動ができるものだろうか、という点だ。そこに自分自身の多少の目的がなくては、ただ報酬のためにいるとは考えにくい。

ただ、MOT3.0の実現が求めにくいからといって、会社で求められるのは報酬のみだ、と考えることはできる。

 

■ 説明する要素として不十分と感じるのはどうしてだろうか?

意図的に要素を不十分としているのかどうかは、本書からは測りかねるところである。が、モチベーション3.0を紹介するという目的であるなら、それ以外の要素は排除した方がいいので、そういう意味では充足しているようにも思われる。

 

■ 実装割り当ての目処

本書の目的は、「会社は今後、モチベーション3.0を満たす必要がありますよ」という抽象概念を紹介することだった。

だから、これをいかに会社で具体実装するかについては範囲外だ。実装についてはいわれる要素単位で実現すること考えればいいのかもしれない。

 

■ 要素が不十分といいつつ、今の段階でも要素多くね?

本書で出てきた要素は以下のとおり。

・モチベーション1.0-3.0
・タイプA、タイプB
・タイプX、タイプI
・チクセントミハイのフロー体験

タイプABとタイプXIがまざってしょうがない。

 

■日本とアメリカのモチベーション3.0に関する温度差

とあるアメリカの缶詰工場で、生産量アップのためにチーム対抗で作った缶詰の数を競って、一番缶詰が多いところに報酬をあげるとゆーよーなことをしたらしい。結果、缶詰は大いに生産量アップした。しかし、中身がない缶詰が出来上がったそーな。

と嘘かホントかわからないような話を聞いたことがあるのだけれども、モチベーション2.0の思想としては、たぶんこんな感じの人を思い描いてるのかなーと思う。

日本では、モチベーション3.0を持っている人の比率はたぶんアメリカより多い。ま、そんなんで日本では既視感が多いのかもねと思った次第。

 

■参考にされてるユースケース集が多すぎて、反対に抽象化が曖昧になった

実装イメージがあまりに多すぎて、結局どういうパターンの実装イメージを一番に出したかったのかが不明になった。

 

■モチベーション1.0~3.0はバランスが大切

1.0,2.0,3.0という階層があるけれども、会社が社員に提供するべきものは、このすべてだ。問題なのは、バランス。たとえば、3.0を優先すれば、2.0は満たさなくてもいいけど1.0が危険領域に入る、とか。報酬が多く、生活を充足することは可能であるが、実際自分がしたい内容とはかけ離れている場合は、3.0が欠落してくる、とか。

 

■モチベーション1.0→2.0→3.0?

モチベーションの階層は、マズローでも言われているとおり、満たすことができたら次のモチベーション(満たしたいもの)が出てくる。2.0ができるようになったら、次は3.0である。

「現状に満足しているし、別に仕事をおろそかにしているわけでも、していないわけでもない。ただ、成長するには限度がある」

会社という組織の中で、ある人間が充足する種族が出てきたことだ。つまり、2.0の限界値だ。というかある程度成長すると、今度は還元するサイクルに入ると思う。ってこれはMOT3.0とも違う話だ。

思考的な順番としてはモチベーション1.0→2.0→3.0というのは妥当な順番だと思うけれども、実際人間の中で発露する順番は異なるように思う。

 

■本当に会社に対して力を賭けていいと思うこと

モチベーションX.0に関係ない個人的意見。自分は必要な人間だ、価値のある人間だ、といわれるとやる気でるよね。言うだけでそれをなんらかの形で証明しないと信じるまでには至らないけど。

 

■会社が個人に行使できる証明方法は「評価」

私が、会社をどのようなものかと認識する際に、会社(もしくはそこに属する人間)がする行動、そして会社(もしくはそこに属する人間)がする評価の二点が、会社の印象を決定づける。

特に、自分自身の行動は、会社が「評価」することによってでしか、価値は出ないように思う。会社の「評価」方法として、どうしても残念になるのは、目立つことの方がより評価されることだ。人で言うなら、スター社員みたいな。けれどもその周りでサポートしている人達の評価は、というとあまり正当に評価されていないように感じる。感じるだけで、実際のところはわからないけれど。

確かに、この本に言われている通り、会社に評価の公正さがなければ、力はかけにくい。

とはいってもこの思考自体はかなりエマジェネテッィックスの分析型に偏ってそうので、万能な意見とは言いがたいもんだ。

 

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク
講談社 ( 2010-07-07 )
ISBN: 9784062144490
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『モチベーション3.0』のまとめ View Comments

本書ではモチベーションとはやる気を促すものだと想定している。会社が社員に対してモチベーションを出させるには、次のような観点でのアプローチがある。今まではモチベーション2.1までのアプローチをしてきたが、より社員を快活に働いてもらうには、会社は今後、モチベーション3.0についてアプローチしていく必要がある。

  • モチベーション1.0 生きるために
  • モチベーション2.0 報酬のために
  • モチベーション2.1 MOT2.0+行動の規制緩和
  • モチベーション3.0 自分のために/社会のために

このうちモチベーション3.0を実現するためには、以下のような観点で働きかけるのがよい 。

  • 自律性
    (対象、時間、手法、チーム)
  • マスタリー(熟達)
  • 目的

 

自律性

会社の中で、人が自律的に行動するのを許可しよう。自律的に行動するには、活動する対象を自由にしたり(フェデックスデーや15%ルール等)、活動する時間を自由にしたり(完全フレックス)、作業のやり方については個々人に任せたり、ある活動について活動するメンバーを個別に作るのを許可したり、といったものが考えられる。

 

マスタリー

会社の中で熟達することも、社員の大きなやる気の一つになる。新しいことができるようになったり、同じことをうまくできることが、次に向かう大きな力となる。

 

目的

今の仕事が何のためにしているのか? その目的が具体的に示された場合、人は大きなやる気になる。

 

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク
講談社 ( 2010-07-07 )
ISBN: 9784062144490
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自分コメント

・省察パターン:概要

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