Category Archives: GTD Japan Review

GTD Japan Review(9) 総括

最終回である。

総括

今回の一連の記事は、今までつらつらと思ってきたことややってきたことをまとめたかったことにある。もともと2009年の年末に書き始めた内容のもので、当初は年末の締めくくりの記事として出す予定だった。が、なんだかんだと流れてしまい、春の今となったわけだ。

Reviewという意味ではその名の通りに見直しをすることができたのですっきりしたところである。日本で流行らない理由をつらつら考えてきたけれども、考えておきながら、実際は好き勝手に活動しているようにしか見えない。ゴールまでがあまりに遠くて、今はただ、手のつけられる所ぐらいか範囲が広げられないからだ。

自分のやってきたことは、集中してそれをしていないにも関わらずよく実行できたなと思うものの、分量的にやっぱり少ないなぁと思う。けれども、私のフィーバーサイクルが半年持てばいい方なのを考えると、GTDは長らく活動が続いている方だ。私の傾向から見れば、たいした活動だ。やったね自分! がんばったね自分!! と褒めておこう。

そんなわけで、今までの活動はこれで一旦〆。明日からはまた新たな気持ちで進めていきたい。

以降は今回書き連ねる暇のなかったのを軽くまとめた内容である。これをもうちょっと引き伸ばして記事をかけたら、断続的な刺激になるのでわと思うことしきりであるが、一旦放出しておく。

1.日本でGTDが流行らない理由へのいろいろなレスポンスを受けての再考察

Twitterやブログで流行らない理由についていろいろなレスポンスを受けた。もともとこの記事は2009年の年末ぐらいに書き始めたもので、要旨はさほど変わらずに書き直したものだ。なので、思考の開始から数か月たったこと、それから今回レスポンスのあった内容から、私自身も流行らない理由への感想はばらばらと変わってきている。

で、納得したのが下記の通り。

これらの理由から「日本でGTDが流行していない」と私は考える。つまりGTDの中に潜む何か、日本社会の労働環境に潜む何かが問題を持っているわけではないということだ。GTDに関しては単にティッピングポイントを超えていないだけ、そんな印象を受ける。

R-style » GTDは何のために行うのか?

あー、である。というかそうだよな、そうだよね。

実は、あれは煽るための記事だったのだ。

と、いうのは嘘です。

気を取り直して、なんであんな風に考えたのかと、自分を振り返ってみると、GTDを取り上げた際の日本のマネージャ層の反応の仕方、それからGTDを会社に取り入れたい際にボトムアップで回りを巻き込んでするのがいいと言われたことがある。

そもそも会社への導入は実績もさることながら、会社全体の生産性を上げるためにはどうしたらいいか、といった時にGTDやりゃいいじゃん!と思ったんである。例えばプロジェクトでGTDサイクルをするにはどうしたらいいかと。じゃあそのプロジェクトにGTDサイクルを適用すればうまくいくか、と言えばそれはうまくいかないと、David Allenがどこかで発言していた。でも、個人個人にGTDを適用して、それからプロジェクトとしてGTDを展開すればうまくいく、と。となると次に実現するためにはそのグループを構成している全員にGTDを適用するためには? GTDがやれ言えばいいんでないのか、と。

それと同時に個人へのアプローチも合わせて行っていた。私はここらへんはせっかちな人間で、理論はともかくやればそのうちわかるから! というエマジェネティックスのコンセプトそのもののアプローチで押し切りたくなったのだった。で、トップダウンで仕事をした時に話の通りがよかったんで、それで上からやれれば早くに会社に適用できるんじゃないか、と。

などなどの目論見の結果があーなったんじゃないかなと思った。

とりあえず数が足りない。

ある意味、反応がよくなったんでええんではないかと思う。

「知識を行動に移せない理由」については、また折を見て見直したい所である。

2.GTD実施者の成功例を増やすために強制的にさせるために、会社を使うのはどうだろうか?

私はGTDを会社で一貫してしたいと思っている。理由はいくつかあって、その一つに、GTDを正確に実行するには、強制力のある状況でない限り難しいことがある。GTDを本格的に行うには、かなりの拘束時間が必要となるし、それなりの忍耐力が必要となる。

ぶっちゃけ処理ステップって、ちまちました要件を片っ端から片付けていくようなものだ。これをまじめに行おうとすると、それ相応の気力体力が必要になるのも測り知れるだろう。

で、これを個人で行うと、おざなりに行ってしまい、結局GTDってこんなもんなのかしら、ていうことになる。まぁ、一所懸命行うラジオ体操と寝ぼけ眼で行うラジオ体操とでは、雲泥の差があるように。

で、その強制的に行うことで、厳密に近い方のGTDを実現したいがために、会社を使ってGTDを厳密に実行できる状況に追い込みたいと思ったのだった。

アメリカでは、会社から強制されるから、正確なGTDが伝授される比率が、高いのがあったんだろうと思う。

3.GTDは社員の成長期間への対応と、チャネル対応のために有効ではないのか?

会社でGTDが必要なのは、社員の成長に関する時間的な問題もあるからと思う。昔の頃は今に比べると牧歌的で、社員が成長するまでにも結構な時間の余裕があった。しかし、昨今の仕事事情は忙しく、社員が入社して一人前になるまでには時間が昔に比べて短くなってきているように思う。

また、仕事の状況も刻一刻と変わってきている。特にチャネル数が昔に比べると極端に増えた。ベンジャミンフランクリンの時代はまだコンテクストが場所ぐらいだったのが、今は同じ社内でも、電話・ネット・メール・ミーティングなどなど、ありとあらゆるところから新しい情報がやってくる。

その二つがあいまって、会社自体が社員に対して、それらの環境に相応するような成長剤を用いる必要があるだろう。それが私はGTDだと思っている。

4.GTDは会社の業務改善の一つの解決策として有効ではないのか?

私が何か問題があった際に、次の順番で対策を考える。

(1)自分に対して、行動的対策を考える

(2)自分に対して、思考的対策を考える

(3)外部に対して、行動的対策を考える

七つの習慣にインサイドアウトというのがある。GTDはこのうちインサイドに対する内容で、そして(1)に相当する。

会社の戦略的にも同じことが言えるだろう。外部で売上を上げる(3)の対策と、会社内部の業務改革等での対応を行う(1)の対策とである。

(1)はポピュラーな対策として業務改革がある。業務フローを見直すことでもっと抜本的に効率化ができないものかと考える試みだ。GTDはそういう抜本的な大仰な流れを変えるものではなく、各個人の活動に関して見直しをかけるものだ。しいていうなら、全機械の歯車に油をさして回るような作業のようでもある。

確かにGTDは業務改革から見たら、小さな対応策のようにも見える。しかしながら、実際GTDを行うのは、エネルギーの省力化であって、業務改革が目指す効率化の目的と違うことはないはずだ。

正直インパクトも初期コストも小さいので、業務効率を行う上で、ひとつのメニューとして選ぶのには最適なのにと思っている。

5.GTDは会社全体の仕事の標準化のために一つの基準として用いることはできないのだろうか?

私が会社でGTDをしていて一番楽だったのは、週報を書くことだ。上司に連絡する単位をGTDのプロジェクトの単位で考えて、丁度GTDのレビューと週報を書くのを合わせて行っていた。また、週報は必須項目なので、GTDの週次レビューを半強制的に行うことができた。

それ以上に何より思ったのは、会社全員がこのような粒度で考えることができたりすると、もっと作業もれや手順の考え方などに齟齬が生じないんじゃないかなと思った。

6.GTDは、各社員の精神的成長のための手段として有効ではないのか?

成長期間への対応については、時間的な問題について焦点を置いた内容だ。ここで言う成長とは、人間的成長であり、例えばいかに大局的な視点で見ることができるように社員を成長させられるか、ということである。これについては、ドリルなどが用意されて鍛練を組むような内容も用意している。

で、この教材としてGTDのサイクルを回す習慣をつけることによって、成長を促せるのではないかと思う。事実私がそのように成長できたように思う。

以下のような成長を目指すためにはどうすべきか?何か補助となるものはあるのか? といったところの一つの補助としてGTDが役立つんではないかと思っている。

人とは本来、自分なりの考えや哲学を持って行動するものです。仕事の目標を自分なりに決めて、悩みながらまた幾度となく壁にぶつかりながら、自分の目指すものに挑戦を重ねていく。そこから仕事の知恵を体得し、次のステップに進んでいくのです。そのプロセスを省略して一気に答えにたどりつこうとしては、「なぜそうなのか」と自力で考える力が養われません。そもそも最初から答えがある仕事は、仕事ではなく作業です。仕事とは、自ら問題を見つけ出し、その解を探し求めていくものです。

「仕事術」だけで未来は切り開けない:日経ビジネスオンライン

7.GTDは、自分の中で生じる矛盾した気持ちを同居するために有効ではないのか?

私が公私ともにGTDを好んで使っているのは、とにかく自分自身を否定するわけではないように動くことができたからだ。

私はこれがいい! と思う「思いつきだよ人生は」チームと、実現できるかどうかのチェックする機構の「実現検証監査」チームとが大きくいる。この二つのチームは私の中にいて非常に悪いチーム仲であった。「思いつきだよ人生は」チームの思いつきに対して逐一「実現検証監査」チームがチェックを入れて、実現できないじゃないか、もうちょっと夢見物語じゃなくて地に張ったやり方を提示しろよ、実現的じゃないし、そもそも筋が通ってないから納得ができないじゃないか、とちくちくちくちく文句を言う。自分の思いつきなのに。

そんなんで、私の中では、思いついてはそれを自分で否定し、また思いついてはそれを自分で打ち消し、さらにまた思いついては自分で茶々を入れ、というような繰り返しを行ってきていた。

二つの意見は確かに相反しつつも、どちらの意見も私の真実の意見でもある。それを、GTDは考えるタイミングをずらすことで実現した。タイミングをずらすだけで、それまで批判的にしか動いていなかった「実現検証監査」チームは、同時に考えた時より、実現できるかという点に絞って考えるようになった。

このように、GTDは、相反する考え方を有効活用できるのではないかと思っている。

8.GTDは、自分の中で生じる過去と現在と未来の情報引き継ぎを補足するために有効ではないのか?

私は存外記憶を保持するのが薄い人間だ。懐かしいという感覚もちょっと薄くて、若干不安になるぐらいだ。なので、自分が昔言った内容などにはあまり記憶を思い出す方法では信用がならない。仕事でプログラミングをしたら更にその考えは確信になった。3か月前のコードが、何をしたかったのかがよくわからなくなるのだ。

だから、3か月前の私も赤の他人なのであって、引き継ぎ作業が必要となる。それがGTDで取り交わすメモがその引き継ぎデータとなるのではないのかと思っている。少なくとも私は昔の私がしたかった内容を確認することができるようになって非常に嬉しい。薄れゆく記憶の中で、少ないながらも昔の私の残したものを繋げていくことができる。

ということに非常に納得したエピソードがある。ライフハック心理学の一つの記事で、メメント(記憶が5分か10分で戻ってしまう男の人の話)を取り上げていたのとあとタスクシュート(15分単位でタスクを管理するシステム)の話があって、そのタスクシュートの15分が、丁度メメントの10分のように相当できる、とかなんとか。

で、私たちはメメントの彼のように、くっきりと記憶が断絶するわけではなく、つなぎつなぎの記憶で私という個の精神が成り立っているんだと納得した。特に、視界の障害で、私たちは流れる映像のように見えているけれども、これが1秒や数秒の静止画でしか見えない人がいる。記憶もこのように合間と合間を繋げる機能があるんではないかと思う。

そんなんで、記憶がすぐに揮発してしまう人間でも、GTDというサイクルを行うことによって、記憶の引き継ぎを一個人ででき、補完できるのではないかと思う。

9.GTDは、自然な仕組みではないのか?

GTDの仕組みは、至極自然だ。

高校の時、郵便局のバイトをしたことがある。私が受け持ったのは一番最後の状態で、ある番地の年賀状を各家毎に振り分けるものだった。最初、局員の方から説明された内容は、仕切りから左から順に1番地2番地という順で割り振りなさい、というものだった。最初は私もそれをしていたんだが、少し工夫した。

(1)まず数の多い家とそうでない家でわけ、(2)そうでない家でさらに分け、(3)最後に全家に対して不備がないかチェックする、という段階を踏んで行った。

動作をまとめる、という視点に立てば、上記のような工夫の仕方もGTDではないかと思う。そして私がそのような風にするのは至極普通で特に違和感はないのだ。上のやり方にしたって、別に特段詳しく考えてやったことではない。ただ、自分の作業を楽にかつ素早く行うためにはどうしたらいいのか、と思った結果である。

このような考え方は、私に限ったことではなく、自分の得意な分野、好きなものに関して発露されるものだ。なぜなら、自分の好きなものならば個数をこなしたいので自然と多数の項目をこなすための方法を編み出す。それがGTDの基本となる枠組みとなる。

そんなんで、もうちょっと軽い考え方で展開できないものかとも思うことがある。

10.GTDは、いろんな意味でストレスフリー

GTDはストレスフリーな活動の技術であるけれども、じゃあいったいどんな点でストレスフリーなのかを考えると多分にあって絞りきれない。

今ざらっと思いつくストレスフリーな詳細というと、以下のようなものがある。

・忙しい中でもセイフティゾーンを見つけることができるので、ストレスフリー
・覚えておかなきゃいけないことが、外部の信頼システムに預けておけるので、忘れる心配から解放されるので、ストレスフリー
・タスクを切り替えるのに今までは何も材料がなかったが、それを効果的に行う術が見つかって、ストレスフリー
・自分の中で生じる矛盾を、ステップで時間をずらして実行することで、効果的に用いることができて、ストレスフリー
・私が昔やろうと約束したことを忘れずに実行できて、約束を守ることができて、ストレスフリー
・自分ができる範囲とできない範囲、つまり自分の責任範囲の区別ができるようになって、不用意に責任を感じなくてもいいことがわかるようになって、ストレスフリー
・タスク管理をする際に、今まで苦手だった時間の概念を別に取り扱いすることができるので、ストレスフリー
・今まで私が自然にやっていた自分のやり方をGTDのやり方です!と言えるようになって、ストレスフリー

11.GTDの好きなところ

最後にGTDの好きなところで、この一連の記事を締めくくろう。

GTDは、GTD自身をなじらなくてもいい

私は存外天邪鬼で文句言いな人間だ。筋が通らない部分が見つかったりすると、それだけでそれ自体の完全性の輝きを失ってしまい、がっかりする。

仕事術についてもいろんなものを見かけてきて、一部は私も導入させてもらったり助けてもらっている。しかし一部だ。全部というわけではない。

りんごを一片だけかじったようで、他を拒否してしまうのはなんだかいつも切ない。そしてそう思う自分も切ない。

GTDはりんごそのままを丸呑みできた。咀嚼もしているけれどもまだまだ味が出てきてこれまた美味い。

そういう個の全体をして認められることは、私にとって数少ないことだ。GTDは矛盾なく存在している。その概念形成が素晴らしい。

GTDは、私自身の全てを包括し、許容する

GTDは一部ではなく全部を飲み込むことができると上で話したが、私自身もGTDに全部飲み込むことができる。

例えば仕事術といったようなものでは、仕事関連などのみに焦点を当てており、私生活での家事やら雑多なことなどは、範疇外としている。けれども、仕事といっても、結局は私という全体活動の一部分なのであって、生活とのバランスがあって、仕事が成り立つ。

GTDでは、その対象範囲を私自身、としているために何でも対象として考えてもいいので非常に楽だ。こういう、活動の指針としてGTDが流れているのはとてもいいなぁと思う。

GTDはその対象範囲を私自身としており、その時間的な対象も今だけに絞っているわけではない。私がそれを許容しさえすれば、私の人生の全てを包括しても構いはしない。GTDは太っ腹だ。

更に拡張して、実現するのが私であることを制限を解放しさえすれば、更にGTDの対象範囲は広がる。私が存在してもしなくてもいいのだから、その時間的対象は100年200年にまで拡張することができる。理論的には。

それらの対象範囲の広がりをGTDは持っていて、私は使えば使うほどその対象範囲が広がるように感じている。

GTDは使えば使うほど味が出て、私自身と形を融合していく。しいて言うなら私は、私は食べ物の消化システムと類似した、情報の消化システムを手に入れたのである。

GTDは、私がしたいことをしたい、というのを実現するのに手助けしてくれる

昔の勉強会で私のGTDの実装を紹介したことがある。そのとき、私のGTDのいいところは、自分がしたいことがしたい時にしたいようにできる、と説明した。

GTDは可能性を狭めるのではなく、拡張してくれる。例えば今は実現できなくても時期をずらして実行することを可能にするようにSomedayリストに入れられるようにする。そうすると、昔私がしたかったことも、タイムカプセルのように働いて、いつかは実現できる可能性を残しているのだ。今までは、そんな内容は砂漠にある砂金のごとくに取りこぼしがちだったものだろう。

そういう意味では、私はGTDをするようになって欲張りになった。欲望を否定しなくてもよくなった。トリッキーな、大それた、現実を度外視した、といったような内容をInboxに入れたとしても、Somedayリストに保管してくれることを知っているからだ。棄却されるのとされないのとでは、大いに違う。

GTDは、自信をもたらしてくれる。

私は、私というものがばらばらだった。

私には矛盾する二つの考えが同時に生じる。それが苦痛でたまらなかった。そんな風だったので、ずいぶん自分が一つの個として存在しているのが、どうにも不思議に思っていることがあった。

私は本当に私として存在しているのかしら、と。

自分というものに確信がもてず、判断するにもその判断内容に自分自身が納得していなかった。また自分の気持ちも一つの事象から複数の入り混じった感情がもわっと膨れ上がって、毎回私はそれを仕分けしなくてはならなかった。

私は私がよくわからなかった。今でもその傾向は大いにあるが、昔はもっとわからなかった。

それを取りまとめることができるようになったのがGTDである。

感情が言葉に全てひもづいているわけではないことを知ったのだ。

そして処理ステップを繰り返すことによって私の判断というものがどんな風に決め、そしてその結果どうなったかをレビューステップで見直しをかける。そうすることで、私が生じさせる因果の傾向が見えてき、そしてその結果、自分の判断基準がだんだんと確固たるものとなっていく。そのように思えた。

また実行していくことで、自分の判断と行動に確信することができ、それが自信へとつながっていったのである。

終わりは全てのはじまりだ

GTDはGetting Things Doneの名の通り、成すべきことをなす事だ。私はそれを、GTDを広げるために、成すべきことをし、そしてこれからも続けていく。

私だけに流行っていてもしょうがない。もっともっとGTDのことでみんなにも活動してほしい。私は言うことはできるが実行力に乏しい。でも私だけでなく何人か集まればできるんじゃないか。

さてこれにて一連の記事は終わり。GTDについては最近伝えたい気持ちが強すぎてこだわりすぎていた。私の気持ちが少しでも伝わればと思う。

今までご愛読ありがとうございました。そしてこれからも新たに宜しくお願いします。

GTD Japan Review(8) これから私がしたいこと(野望編)

前回までのあらすじ

前回まではここ最近私がやってきた内容をもとに見直しをかけて、今後近い将来(1年以内レベル)にどういう方針でやっていくべきか、について方向性を見直した。で、今回は、そういうのはもうちょっと取っ払って、本当はやりたいことを書いてみる。夢見るはロマン、言うはタダ、行うはGTD。

 

1.会社でトップダウンで全社員に導入する

会社で公募した内容だが、まだ諦めてない。トップダウンで全社員はちょっと…と言われるかもだが、社長および部長課長クラスだけ導入ぐらいがトレードオフ。

これは、会社の実績がほしいためのアプローチ。

本当は全社員に展開してほしいんだけれども、トップがその効果を理解しない限りには、適当に放置されてそんなに浸透できない。とにかく頭もしくは部長クラスの一人ぐらいを引き入れられれば、GTDで制圧するのにはかなり時間が短縮できると思っている。

だいたい社長や部長クラスが必要なのは、そういう技能がないからという問題じゃない。彼らの場合、エネルギー効率の問題だ。体力・記憶力・発想力を今まで以上に発揮することができる。少なくとも私は信じている。で、彼ら自身のメリットはそれで、彼ら以外に対するメリットは、GTDの効果を体感し、それがいかに実用的かという点だ。

これができてようやくGTDを他の社員に全展開する下準備が仕上がる。ちなみに、私が全社員にGTDを適用したい理由は、進捗の考え方が一律化ができて、進捗管理等など説明するのが簡易できると思っているからだ。社員関連の今の大問題は情報処理の問題が数多い。特にメール。及びプロジェクトの進捗。ここら辺がもう、今のツールでは情報量と合ってない。けれども、今までなんとかなっているし、新しいツールを探している暇もないしで、とりあえず今の状況に合わせている状況だ。しかしながら、もう全世界自体が情報処理の転換期にさしかかっているように感じる。そのためにこそ、新しい処理方法のGTDを、プリインストールしてほしい。

私が個人的に募集していること

会社でGTD適用してみたく、一緒に全展開プロジェクトを考えてくれる、男気あふれる会社様。は、流石に難しそうなので、部長クラスレベルでGTDのモルモットほしいなーって思います。フルでインストラクチャさせてもらいますのでやってみたい人いたら、問い合わせからご連絡ください。本気で!

 

2.手取り足取りGTDの本を書く

ターゲット層は、GTDをはじめてみたいと思っている人、GTDをはじめたけど困っている人、GTDやったけどわかんねーよ!と思っている人、GTDやってるけどいまいち理論がよく分からず知りたい人、というGTDがビギナーレベルで理解がもやもやしている人。

この人たちに対して、GTDをはじめて、対話方式で困ったことに対して答えていく内容の話。できれば軽い読み物がいいので、マンガ方式だとなおよし。

GTDの方式は私の中では大別すると二つあって、頭の中身だけを対象とするベーシックと、頭の中身と物理物を対象とするフルスペックがある。このうち本で書くのは、ベーシック→フルスペックに展開するという方法。GTDは物理物に対象を広げてようやくフルスペックな考え方に等しくなる。その人の今後の概念はフルスペックであることが重要なので、フルスペックまでを説明するのは必須。

 

GTDには習熟までに段階がある。

GTDの本の副題は「The Art of Stress-Free Productivity」といわれているように、GTDには「技術」が含まれているのであり、このうち、本に書かれているのは最高峰の「技術」であり、フルスペックなGTDはこれをさしている。

最初の頃からフルスペックなGTDを見せておくのには、どこへ向かって習熟すればいいかの基準とするためだ。北極へ向かいたいのに南極へ向かうことはスタート地点から避けたいものだ。それを避けるため、フルスペックなGTDは最初から見せておく必要がある。

ちなみにGTDの考え方は、情報処理及び意思決定及び行動管理をまじめに効果的に効率的に行おうとすると、どうしたらいいのか、を書いているだけだと思う。これはGTDだ、これはGTDではない、というわけではない。ただ、人によって掃除の度合いが違うのと同様に、処理の度合いが異なるだけだ。

素人の飯と玄人の飯は美味さが違う。

 

 

3.GTDに関して論文を書く

これはInboxレベル。そもそも何のために論文を書くのか、何を証明したいがために論文を書くのか、論文で証明できるGTDの要素は何があるのか、証明するための実験にはどうすればいいのか、ということなどを考えないといけない。

 

4.David Allenにレクチャーを受ける

David Allenが死ぬまでにこれだけはやっておかねばなるまい。ここで言うレクチャーとは、David Allen直々にインストラクチャ―してくれる方。

 

5.GTDを学問化する

私はGTD自体は何がしかの体系化ができるんじゃないかなと思っている。Davidは学校でGTDが学べるようになったらいいねって言った。それならまずは、GTDが永らえるための装置が必要だと思う。つまり、GTD自身が自立して存在するための方法だ。その方法として学問化がある。学問化はその概念を俗人化から外部化することで実現する。その人の中で育った木を切り離して土地に植え直し、今度は反対に人間がその木の添木となって成長を続けていく。

情報が分散し、エントロピーが広がる一方で、GTDという情報処理システムは今後も必要になる技術だろう。そうならば、私はやっぱりGTDは末永く伝わってほしいと思う。

 

6.GTDの会社を日本で設立すること

続けるためにはまずは実績なんだよなー。

 

7.David Coに就職すること

何も言うまい。

 

次回について

次回はようやく最終回だ。もうちょっと短くまとめる予定がなんだかんだと長くなってしまった。次回はこれらの内容を全く踏まえるかどうかは別として、言い残した内容などをだばだばと書いて終わることとする。多分。

GTD Japan Review(7) 私が今までにやってきたこと(まとめ)

前回までのあらすじ

さて、前回までは、2回にわけて今まで私がやってきたことをまとめてみた。少ないような多いような。時間は有限だし機会も有限。自分ができる範囲ではまぁがんばってきた方だと思う。

今回は棚卸してきた内容を、アプローチのどこにあてはまるを、まとめる。

 

私がやってきたことまとめ

やってきたことは以下の通り。

  1. 記事関連
  2. GTD勉強会
  3. GTDTimes翻訳
  4. 会社に対するアプローチ
    1. 会社の公募でGTDを全社員に適用するように提案した(2007/11)
    2. GTDのワークショップ等を実施(四回) (2008/04,2009/01,2009/06多分,2009/10or11あたり)
    3. 簡易的なGTDをメンバーにレクチャーした(二人) (2009)

これを、(4)で説明したアプローチ項目にマッピングする。

 

アプローチマッピングまとめ

私がしてきた内容を、仮にアプローチにマッピングすると以下のようになる。

  • 認知
    • 3.GTDの理論が、正確に理論が伝わっている (2)(3)(4-2)
    • 9.GTDに関する良質な情報が存在する (3)
    • 11.GTDという言葉自体が認知されている (1)(2)
    • 16.GTDの情報のうち、「GTDはいい!」という情報が、googleで検索すると上位50位の80%が友好的な情報である (2)(3)
    • 18.GTDを知る機会がある(追加) (1)(2)(3)(4-2)
  • 実行
    • 4.GTDの正確な効果が、発揮されている (2)
    • 5.GTDの質問できる場所がある (2)
    • 6.GTDを実施していて、自分がGTDのどのレベルかがわかる
    • 7.GTDについてコミュニケーションすることができる (2)
    • 8.GTDについてある一定の状況に対して最適なツールが存在する
    • 14.GTDを、初めて実行するのに実施しやすい (2)
    • 15.GTDを実施して、すぐに効果があがった
    • 17.GTDを教えてくれる何がしかがある (2)
  • 実績
    • 1.GTDが、日本企業導入としての実績がある (4-1)(4-2)
    • 2.GTDが、ある一個人への実績がある (4-1)(4-3)
    • 10.GTDをして、ビジネス的な成功実績がある (4-1)
    • 12.GTDで、著名な人間が成功例を納めている
    • 13.GTDをすると、効果が高いことの実績が数多くある (2)

 

マッピングした感想

さて、実際にマッピングしたところ、思ったのは会社へのアプローチは非常にうちにこもっていて効果が波及しにくいことがまず最初に思った。

会社へのアプローチについて

最近権限まわりの内容を精査することから、それがどこまで効果を及ぼすか、という点に主眼を置くことが多い。その観点から見ると、会社へのアプローチは、効果の及ぶ範囲は非常に小さい。ただし、結果が出ない限りは、である。確かに途中経過だけを見れば効果の範囲は小さいかもしれない。しかし、ある小規模の場所においても実現することができなかったら、他のどんな場所でも実現することはもっと難しいに違いない。

今後については、そういう意味では、今後もアプローチを進めていく必要があるだろう。しかし、進め方については今までとは別の方法をする必要があるかもしれない。

 

全体的な情報量について

全体的な情報量から見れば、私のやってきた内容は非常に量が少ない。一個人でしているのだからそんなもんだろうし、限界がある。そもそも流行るというのは、その名の通り、自分が何もしなくても「とおり」がよく、いつのまにか広く伝播されうるものだ。今は勝手に流動するためのエネルギーがなさすぎるし、流れるための途中に転がっている似た情報すら少ない。

そんなわけで、私以外の誰かがもっといろいろ発信すればいいじゃん、そして断続的に情報が流れる状況ができさえすれば、もっと注目は浴びるんじゃなかろうか。そんなわけで、とりあえずたたき台の意味も含めたのと、今までの内容を含めてレビューしたかったのとで、この一連の記事を書いている。そのおかげか、ブログからも反応もあるし、Twitterでも話しあったりしている。興味のある方は一度ご覧あれ。

とはいえ、最近は概念系の話が多かったので、もうちょっと具体的な内容に焦点を置く必要があるかもしれない。

今後については、具体的な内容にしぼって記事を書いていこうと思う。

 

今後について

全体的な今後についてであるが、今までの内容の今後の予定を簡単にまとめるとこうだ。

  • ブログ – 引き続き具体的な内容を展開する。
  • GTD勉強会 – 引き続き駆け込み寺的な意味合いで、初心者向けで実施する
  • GTDTimes翻訳 – 活性化したい
  • 会社へのアプローチ – 上記を活発にさせる方に集中したいため、少なくとも今年はやめるべきか

というわけで、優先度としては、GTD勉強会>GTDTimes翻訳>ブログ、という順番で進めていきたいなーと思っている。

追加の今後について

で、今までやってきたこと以外にも、新しいことを追加しなくてはならない。上記の内容も年ごとに一つずつ増やしていった内容だ。2008年が勉強会で、2009年が翻訳作業。で、2010年はTwitterで何か展開できればいいと思う。

  • Twitterでいろいろ何か

最近、TwitterでGTD関連についていろいろ話しあえることができる機会があった。これが継続すればいいなぁと思ったのいう表の理由と、内容をおかっけるのが面倒&RTすると字数つらいという裏の理由から#GTDjpというハッシュタグを作った。そっちらへんでも何か関わっていければいいと思う。

また、あとは私以外にもこういう風に何か活動してもらえると嬉しいなぁと思う。特にそれは、MindMapの勉強会を見て思ったことだ。MindMapの勉強会は、GTD勉強会で参加している方が、マインドマップを書いて共有する勉強会を発足した。それを他のメンバーにも会を開催する人を何人も立てて、少人数を複数回こなせるようにしている。GTDもこんな風に波及できたらいいなーと思うものの、あんまり誰もGTDはこうだ!というものを持っていないがために、よくわからんので実施しにくいなーとは思う。

実際私自身もやっているけれども、今までやってきた内容で齟齬がないから提供しているだけで、違いますよと言われるようなことがあればそれまでだ。でもそんな機会を待っていたらキリがないし、そういう誤解や理解が中途半端なのは、マインドマップやありとあらゆるものについて共通している、当然のことだ。それに、違うことがわかれば、そのタイミングで矯正しさえすればいい。

 

次回について

長いがまだ二回ほど続く。

今回は今までやってきたことの内容を総まとめして、向こう1年ほどで行うことについての方向性を見直した。上にも書いた以外にも、せめて夏か秋頃に何かイベントはしたいところだ。

次回は、そういう近しい時間的な内容ではなく、時間軸や人にこだわらずにGTDでやりたい内容を収集した妄想あるいは野望あるいは幻想あるいは理想あるいはあるいはそんな感じのものをまとめる。

そして最後に今回のレビューの総括を書いて、この一連の記事を終了する予定である。

 

もうちょっとのお付き合いをお願いする。

 

P.S. 関連記事

派生で見かけた記事がありましたので共有。

あとTwitterでの#gtdjpハッシュタグ検索です。

GTD Japan Review(6) 私が今までにやってきたこと その2

前回は私が今までにやってきたことの中で以下3番までの詳細を説明した。

  1. 記事関連
  2. GTD勉強会
  3. GTDTimes翻訳
  4. 会社に対するアプローチ

今回は、残りの会社に対するアプローチについて、詳細を書く。

4.会社に対するアプローチ

  1. 会社の公募でGTDを全社員に適用するように提案した(2007/11)
  2. GTDのワークショップ等を実施(四回) (2008/04,2009/01,2009/06多分,2009/10or11あたり)
  3. 簡易的なGTDをメンバーにレクチャーした(二人) (2009)

もともとの目的

2007年頃、結構プロジェクトがヘビーな所に入って、残業時間がものすごいことになってしまってて、それを課してる会社になんだかもの申し立てたくなったのが最初。それで、自分ができるアプローチとして、他の人もエネルギーを省力化して仕事ができるようになったら残業少なくなるんじゃね? と思ったわけだ。まあつまりGTDやったらいいんじゃないかと。

それが最初の目的だったんだけど、他にも会社としての実績がほしいとか、そもそもアメリカと一緒のマネージャクラスにしたら成功率が高くなるんじゃないのとかそういう理由もあって、会社に導入したいと思って動き始めた。

 

やった内容

1.会社の公募でGTDを全社員に適用するように提案した

勤めている会社では、年に一回、社員からアイデアを募ってコンテストをする。それにまずは公募した。その時の内容は、社長からトップダウンでGTDを実施する、というもの。このコンテストは、入賞するとそれを実施することが決まりになっているため、それはさすがにちょっと…ということで、入賞しなかった。

けれどもその後のフォローでワークショップとかなら実施してもいいよ、と言われたので何度か実施させてくれる機会に恵まれた。

2.GTDのワークショップ等を実施(四回)

公募の話から会社の中で興味のある人を募ってワークショップを実施させてもらった。結果はどれもかなり厳しいものだった。

 

まずは、私が状況を読み間違えていた。会社で説明する場合は、GTD勉強会とではスタート地点が異なった。GTD勉強会では、GTDに興味があって好意的に思っている人が受けにくる。だから、話を受け入れる際の摩擦は最小限に抑えられている。しかし、会社の場合では、GTDって何?といった部分から入ってくるので、そこから説明しなくてはならない。かつ上好意的に受けてるかすらわからない。

第1回目はこれを全く気付いておらず、フルスペックで説明しようとした。具体的には5つのステップを全部話そうとした。第2回は前回の結果を踏まえて、5つのステップ前の3つの原理原則で説明した。で、実際の所は、上司に助けられて、今やってるタスク管理とどのように繋げていけばいいか、というおとしどころを作ってもらった。第3回目は、今まで感じる問題点を洗い出すことによってGTDはどういう風に解決すべくように持っていこうとしたが、失敗に終わった。ちゃんと考えている人もいたからそれはそれで興味を持ってくれたことだと友人からはコメントをもらったので不発というわけではないらしい。第4回目は、実際にGTDのステップを簡単に実行することで具体的に説明した。最後に行った会が一番実践的に通じていたせいか、まだ反応がよかったように思う。

 

これらのワークショップは、胸が痛くなる経験でもあったが、得るものも結局あった。例えば以下の通りだ。

  1. 場によって説明する前提条件が全く異なること
  2. 場によっては好意的ではないこと
  3. 場によってはアドリブがむしろ有効でないこと
  4. 5つのステップは状況によってはヘビー
  5. nomicoはやっぱり説明が下手

たった四回だけれども、GTD勉強会がいかに恵まれた場かをまざまざと教えてもらった機会であり、これから伝えるには今では不十分だという現状も知ることとなった。

とりあえず思ったのは、自分がどれだけ説明下手かを諸に証明してもらったというか。それもあるし、説明できないということは理解していないということでもある。まだまだ精進が必要ということだ。

 

3.簡易的なGTDをメンバーにレクチャーした(二人)

仕事にしっちゃかめっちゃかになっている二人に関して、簡易的にGTDをレクチャーした。そのおかげで、二人とも、以前よりかは仕事が進められるようになった。

しかし問題点は残る。時間的な問題があったため、二人については仔細についてまでレクチャーするわけではなかった。確かに簡単な説明だけでもGTDはそれなりに実行することはできる。ただ、それがGTDの最大の効果を発揮しているわけではない。

なんとか軌道に落とし込む、という短期間的な成果では、仔細にまでレクチャーしなくてもそれなりの成果は出ただろう。そこから、長期的な成果に結びつけていくためには、もうちょっと深く進む人も必要になってくる。

 

会社に対するアプローチまとめ

会社に対してアプローチはしているものの、私の求めている目的からは正直全く手が届いていないのが現状である。

会社に対してアプローチする最大の目的は二つあって、

  1. 部長クラスがGTDを導入した実績
  2. 会社で導入したという実績

という二つを実現したいことにある。で、部長クラスは余程困ってない限り、自分が進んで実行することはほぼ内容に見えるので、それで会社をして、部長クラスにGTDせしむるように仕向けたいと思った。それで、会社→部長、という図式が必要なんで、会社にアプローチした。その結果、会社としての実績が出れば、GTDは日本の会社にも効果があるんだよ、というのが証明されて、他にも使ってみよう、と思う人が増えるんじゃないかと思っている。

とはいえ、現状は日本ではGTDは全く普及されていないし、下手にどの会社階層でも実現できているし、日本人は器用だし、実行することに長けているしで、GTDが本当に必要だ! という人があまり明るみに出ていないように思う。もしくは、器用な人がフォローしてしまい、問題が明るみになってない気もしなくもない。

 

今回はここまで。さて次回は今まで私がやってきた内容が、どういった部分に対してのアプローチだったかをマッピングする。

GTD Japan Review(5) 私が今までにやってきたこと その1

前回は、ゴール状態の定義と、更にそのゴールを実現するための分解したゴール状態を洗い出した。今回は、これを踏まえて、私が今までGTDに対して行ってきたアプローチについて、どのゴール状態について行ってきて、どのような効果が得られたのかを確認する。

私がGTDに対してやってきたことを洗い出す

まずは、私がやってきたことを洗い出そう。

  1. 記事関連
  2. GTD勉強会
  3. GTDTimes翻訳
  4. 会社に対するアプローチ

以下では、各項目にやってきたことの詳細について記述する。GTD Japan Review(4)で展開した項目とのマッピングについては後ほど全部をまとめて行うこととする。

1.記事関連

記事関連は以下を実施した。

  1. ブログ (2006/11-)
  2. gihyo.jpでの連載 (2008/04/11-2008/11/27)

GTDの具体的な内容については、gihyo.jpでまとめた。連載は今まで考えてきた内容をまとめることができ、個人的には非常に満足している。実際試した上で、一番しっくりきたといった感想もあったりして、非常に嬉しい。

 

もともとの目的

私がこれらの記事で行いたかったのは、定期的な情報の提供、及び、正確な内容の情報伝達、及び行動促進といったものがある。gihyo.jpの連載では、

 

良いところ

  • 今まで継続的に行っている
  • gihyo.jpで連載をして一旦のまとめができた

継続した点については大いに自分をほめたたえよう。正直ブログが同じ内容でまとまったのは初めてだし、ひとつのことに興味が持続しているのも滅多にないのだから。

その継続してきた点を評価してもらったおかげで、gihyo.jpでの記事を書かせてもらったと思う。

 

悪いところ

  • ブログのGTD記事が最近少ない
  • gihyo.jpでのPRを全然やらなかった

GTD記事に関して最近少ないのは本当に自覚していることなのだけれども、どこから何を書いていいのやら、と思ってしまったり他に興味が散逸してしまっている。昔の記事を見たら、昔の私がいい記事を書いていたりするのだから、それをまとめて紹介するだけでもいいのに、とにかく初心者や興味を持った人向けへのアプローチが少なさすぎる。

gihyo.jpの連載記事は、書くことだけに一所懸命になって、ブログで紹介したりするのが結局疎かでうまく誘導できていなかった。

 

2.GTD勉強会

GTD勉強会はがんばって開催している。

  1. GTD勉強会(2008/02/23-)

告知が遅い等、かなり不安定な運用度合いながらも、2010年1月~3月を除けば、ほぼ何かしら月1回を実施している。

 

もともとの目的

もともとは、ある程度GTDについて考えてきたところで、自分だけで考えたりするのが頭打ちに感じてきたのがある。勉強会自体は一度別の勉強会に参加したことがあって、ちょっと自分がこういう風な勉強会がほしい、と思っていたのとちょっと異なっていたのがある。また、そろそろ他の人とGTDについて語り合いたい、というかそろそろ一人ぼっちがさびしくなってきたんだった。最初のトリガーはそんなところ。

そこに、日本でGTD広まるためには話せるところが必要だよね、GTD他の人と話せたらいいよね、といった目的もミックスして、そういうのを含めて全部実現できたらいいよね、てことでGTD勉強会を一つの解決策に持ってきた。

良いところ

  • 今まで継続して行っている
  • プレイフルな空間ができることが時々ある

継続ができる人はエラい。なのでGTD勉強会も続けてきていることに最大のほめポイントとする。

それからもう一つは、ライブ感というか、皆の「アハ!体験」「Water!!」「Eureka(だっけ?)」「イヒ!」「あ、分かった!」といったような感覚が相まって非常に祭りのような、いい感じの場が形成されることがある。これが上記に書いている「プレイフルな空間」である。これが時たま起こる。これがより高い頻度で発生できるようになれればいいのだが。

 

悪いところ

  • 自分のフィードバックが弱い
  • 説明がいまいち
  • 後のフォローが弱い
  • 東京近辺だけで、全国展開できてない

自分のフィードバックが弱い、について。会に関する反省会は、実はあまりしてない。ログを書かないというのだけは、最近は修正して、書くようにしている。が、実際の会中の作業内容について等は、見直し切れてないのが現状。

説明がいまいち、について。私は話べただ。なのにそれに対する対応策をほぼ何もやってない。

後のフォローが弱い、について。具体的には、終わった後でのコメント記入や、マイミク申請とかなどを怠っていたこと。最近は、会を実施した後のエネルギー量の減りが少なくなってきているので、できるようになっているので改善の兆しはある。

東京近辺だけで、全国展開できてない、について。せっかくネットなんだから、もうちょっと対応策があるんでないかい、と思うのだけれども、いかんせんそこまで作業が追い切れてない。

 

回数や密度、対象範囲を考えると、まだまだ改善の余地はいっぱいあるところだが、実際にはエネルギー量はそんなに回せてない。最優先事項は「継続する」ことなので、改善できなくても若干目をつむっている。

 

3.GTDTimes翻訳

2009年度の施策として翻訳に手をつけた。

  1. GTDTIMES-TLS-JP開始(2009/02/01-)

もともとの目的

2009年になって何か新しいことをやろう、それからGTDが流行んないのは良質な情報が少ないんじゃね? という着目点から、じゃあ本家からそのまま持ってこようぜ、というのと、それから他の人を巻き込んでやっていきたいと思ってやり始めた。

良いところ

  • 開始した

悪いところ

  • 現在頓挫して全く更新できていない
  • 現在注力していない

 

実行力の少ない私が実施にこぎつけただけでも偉いとしよう。ただ、なんか作業の割り振りとかがうまくいけてなくて、現在注力できなくて全く活動が止まっている。とりあえず曖昧に作業を進めることから始めるのがいいかなー、チケットくまなくても好きな人が好きな感じにもっていかせるかなぁと考えている。が、全く手がかけられていないというのが残念無念。

実際翻訳して思うことは、私が気になる内容については、すでに回答が得られることだろう。こういう時、もっと英語がサクサク読めればなぁ、英語がサウサク翻訳できればなぁと思う。

 

会社に対するアプローチ

次回持ち越し。

GTD Japan Review(4) 流行らせるためのゴール状態の定義及び分解

前回では、日本では、アメリカのように、伝播経路のキーパーソンとなる人間にアプローチしにくいことから流行らないのではとまとめた。それでも、日本に流行らせたい。ので、今回は、アメリカでの流行るための要素を分解してアプローチできる部分はないか探っていく。今回はそのパーツ洗い出しをする。

そもそも「流行っている」状態とは?

まずは、目指すべき「流行っている」という状態から要素分解をしよう。私の定義では次のように定義する。

  • 大多数の人間に知れ渡っている
    (東京新橋のビジネスマン100人に聞きましたなら少なくとも50人以上は知っているレベル)
  • 一定量の成功例がある
    (東京新橋のビジネスマン100人に聞きましたなら少なくとも3人以上は実施して効果のあるレベル)

ビジネス的成功(GTDを仕事にできるかどうか、とか)もあるんだけれども、今回は、GTDが少なくともビジネス界隈である程度認知があって、それなりの効果を納めていることを、ゴールとしている。

ちなみに、GTDを実施して効果のあるレベルを、認知数の6%、全体数の3%としている。本を読んで行動に至って効果を得る程度が1%程度とかそんな話をうろ覚えに聞いて、多少多めに見積もっている。

とりあえず、「流行っている」状態になるための状態を収集してみる

ゴール設定がある程度具体的にできた(ここでは感覚値として理解できる程度を想定している)として、じゃあ実際にそのゴールに向かうまでにはどんな状態が実現できればいいのかを、細かく分解してみる。今回はとりあえず収集ステップを実施してみた。

  1. GTDが、日本企業導入としての実績がある
  2. GTDが、ある一個人への実績がある
  3. GTDの理論が、正確に理論が伝わっている
  4. GTDの正確な効果が、発揮されている
  5. GTDの質問できる場所がある
  6. GTDを実施していて、自分がGTDのどのレベルかがわかる
  7. GTDについてコミュニケーションすることができる
  8. GTDについてある一定の状況に対して最適なツールが存在する
  9. GTDに関する良質な情報が存在する
  10. GTDをして、ビジネス的な成功実績がある
  11. GTDという言葉自体が認知されている
  12. GTDで、著名な人間が成功例を納めている
  13. GTDをすると、効果が高いことの実績が数多くある
  14. GTDを、初めて実行するのに実施しやすい
  15. GTDを実施して、すぐに効果があがった
  16. GTDの情報のうち、「GTDはいい!」という情報が、googleで検索すると上位50位の80%が友好的な情報である
  17. GTDを教えてくれる何がしかがある

ふぅ、やれやれ。以上です。おわり。

じゃ、ダメだよねw

収集した「流行っている」状態になるための状態を分類してみる

    さっき収集した項目を三つの観点で分類した。三つの観点とは、「認知」「実績」「実行」である。これら三つの観点は、先ほど定義した私の目指すGTDが流行ったゴールのうち、次のように関係することを想定している。
  • 大多数の人間に知れ渡っている
  • 一定量の成功例がある

まず「認知」。「認知」は一つ目のゴール条件である「大多数の人間に知れ渡っている」というところに関係する。このゴール条件を分解したものが「認知」に属する分解した状態である。

次に「実行」。「実行」は二つ目のゴール条件である「一定量の成功例がある」に関係する。このゴール条件に到達するための途中過程の中間ゴールとして分解したものが、「実行」に属する分解した状態だと考えてよいだろう。

最後に「実績」。「実績」は、この二つのゴール条件のいずれにも関係する。「実績」は「一定量の成功例がある」という結果を、「大多数の人間に知れ渡っている」という結果に結びつける際、どれぐらい効果のあるものかを現したものとなる。例えば、社長と平社員とでGTDを実行し成功したとして、社長の方がより興味津々になるだろう。結果によって効果の度合いが違うので、別々にゴール状態を用意したのが「実績」となる。

この三つの観点から分類した結果は、以下の通りとなる。

  • 認知
    • 3.GTDの理論が、正確に理論が伝わっている
    • 9.GTDに関する良質な情報が存在する
    • 11.GTDという言葉自体が認知されている
    • 16.GTDの情報のうち、「GTDはいい!」という情報が、googleで検索すると上位50位の80%が友好的な情報である
  • 実行
    • 4.GTDの正確な効果が、発揮されている
    • 5.GTDの質問できる場所がある
    • 6.GTDを実施していて、自分がGTDのどのレベルかがわかる
    • 7.GTDについてコミュニケーションすることができる
    • 8.GTDについてある一定の状況に対して最適なツールが存在する
    • 14.GTDを、初めて実行するのに実施しやすい
    • 15.GTDを実施して、すぐに効果があがった
    • 17.GTDを教えてくれる何がしかがある
  • 実績
    • 1.GTDが、日本企業導入としての実績がある
    • 2.GTDが、ある一個人への実績がある
    • 10.GTDをして、ビジネス的な成功実績がある
    • 12.GTDで、著名な人間が成功例を納めている
    • 13.GTDをすると、効果が高いことの実績が数多くある

次回について

今回は、ゴール状態の定義と、更にそのゴールを実現するための分解したゴール状態を洗い出した。次回は、これを踏まえて、私が今までGTDに対して行ってきたアプローチについて、どのゴール状態について行ってきて、どのような効果が得られたのかを確認する。

公開は週明け予定。

GTD Japan Review(2) 私が日本で流行らせたい理由

最初に、まず私が日本でGTDを流行らせたい理由をまとめておこう。GTDが日本で流行らせたいのには、私には次のような理由があって、現状が理想とは言えない。だから私は、日本でGTDが流行っていないことについて不満を感じている。私の理由はいくつかある。

  1. GTDを使って仕事が楽になったので、ほかの人にも仕事を楽になってほしい
  2. 日本の会社がもっと健康的になってほしい
  3. GTDのもっと別の切り口での話ができる人がほしい
  4. もっとGTDについての生の情報がほしい
  5. GTDについて更に研究を重ねたい

GTDを使って仕事が楽になったので、ほかの人にも仕事を楽になってほしい

GTDいいですよ! と私が声高に言うようになったのは、最初に私自身がGTDをするようになってずいぶん仕事が楽になったからだ。見出しでは仕事と言っているが、実際のところ、生活や心持ちなど、私の全般に関して多くの効果をもたらした。

例えば時間的な概念。私は今までずいぶん時間的な概念が欠如していた。未来に対して信用がおけなかったので、未来に関して言っても、その内容を信用することができなかったのだ。それは外部に対してもそうだし、内部である私に対しても同じことが言えた。

それから決断力について。決断力をつけるためにはどうしたらいいのか? 多くの人が確固たる自信を持って言うにはどうしたらいいのか、と気になるところだが、結局のところ場数のように思う。どれぐらい自分の意志を自覚して(この自覚していることこそが重要である)、どれだけ決断してきたかに依存する。GTDでは処理ステップを通じて、いやいやながらもその決断する回数を増やされるのだ。選択することはある一つ以外の可能性を遮断することであり、大いに力のいる作業である。まぁそれで、私は昔より自分の決断について納得ができるようになったと思う。

そして思考の粒度。私がGTDを続けている最大の理由なのだが、GTDを続けるだけでも、自分が成長している!という感覚に時たま垣間見ることができる。最近になって久々の粒度が変わったところだ。

そういった、私という人間自身の活動に深く関わってきた。それこそが大きな効果であり、GTDいいですよ!、と私が続けて言いたくなる理由だ。

これが一つ目。

日本の会社がもっと健康的になってほしい

次に思ったことが、会社への不満だ。会社がパラダイスっていう人もいるけれども、多くの人はそうではない。ここはいい、ここは悪いといったバランスの中で会社で働いている人が大抵だと思うし、私自身も実際その一人だ。

で、私の会社は割といい会社だと私は思ってるんだけれども、そうも言えない状況になることもしばしばあった。その時になんだかものすごく腹立ってしまい、非常に憤慨していた。

とはいっても、ここで転職して会社を変えたとしても、パラダイスがやって来るとも限らない。だったら、私にとってパラダイスになるように仕向けていく方がいいじゃないか、と思った。

それで、一人一人の生産性がよくなれば、多少の環境に対しても、何らかの変化が起こるのでは? と思って、会社にGTDをすすめるようになった。

これが二つ目。

GTDのもっと別の切り口での話ができる人がほしい

私の勉強方法は、試したり資料(ここではウェブでの記事等)を見たりして、まず一人でうんうんうなってあーでもないこーでもないと、自分自身で考えることか始まる。これが一通り終わると、ようやく人に話せる状態になるのである。GTDへの勉強方法も同じだった。

GTDについてもひとしきり考えたのち、自分なりの一段階目の帰着点ができた。これをもとに他の人とコミュニケーションを!と思ったんだけど、話せる相手があんまりいない。つーかそもそも母数が少なすぎる。ということに端と気づいたので、ふんなら日本でGTDをやっている母数を増やすために何かせねば、という考えに落ち着いたわけです。

これが三つ目。

もっとGTDについての生の情報がほしい

GTDを続けてはいるものの、その理論や効果についてはまだまだまとまっていなかった。そのためには、GTDをしている人の生の情報がもっと必要になってきた。とはいっても、日本のGTDユーザの母集団は少ないし、それに習熟度のバリエーションも少ない。

とにかくサンプル数が根本的に少ないのだから、やはりこの観点からみても、日本でGTDをやっている母数を増やすために何かせねば、そしてそれを受け取る場所を作らねば、と思った次第。

これが四つ目。

GTDについて更に研究を重ねたい

そもそも四つ目の理由の真の理由は、GTDの研究を続けたいことにある。今回研究という言葉で落としているが、考察を続けたい、そして何かと別の次元でつながる何かがあるのでは、と私はおぼろげながらに思っている。

GTDと何がつながるのか、は皆目見当はついていない。しかし、私の中ではGTDは大きな枠組みで、広がりを持っており、他に何をとるにしたってGTDと繋げて考える癖ができすぎている。今更GTDなしに、話を進めること自体が難しくなっているのだ。

そしてそれを何らかの形でまとめて、これこれこうなんだ! というところまで持っていきたいと思っている。それが何かはわからないけれども。

これが五つ目。

以上が、今のところのGTDを流行らせたい私の理由群である。GTDでビッグになってやるぜ! とか、GTDで仕事ができるようになったらいいよね、とか、今まで培ってきたGTDの何がしかをなんとか還元させたい! ていうのは当然すぎなので今回は一旦さっぴいている。

これらの理由から、日本でGTDが流行っていないことに不満を感じているわけで、それで自分なりにいろいろなアプローチを自分ができる範囲で試みてきた。じゃあどんな所にアプローチをかけたのか、という話になるんだけれども、そもそも要素が揃ってないからGTDでは流行ってないのだ。その足りない要素は何なのか? 次回は、何が日本では足りないのか、について考えたことをまとめる。

Page 1 of 212
Get Adobe Flash playerPlugin by wpburn.com wordpress themes