好きでい続けること

■概要

自分が何かを好きであると他の人が認めている状況が、自分が何かを好きである感情。しかし、自分が何かを好きである感情のみが、自分が何かを好きであると他の人が認めている状況に寄与はしない。行動が必要である。

◆好きでい続けること

最近、好きなことを仕事にし続けている人を知った。私と言えば、分野自体に執着心を持ったことがあまりないので、好きを仕事にできること自体がなんというか、不思議で仕方がなかった。

好きなことに関わる形は時期によって様相が異なる。友人もまた、形を変えつつも同じ業界に携わっている。勉強熱心で、その仔細が仕事へ還元される様はいっそすがすがしかった。話を聞けば、もともと昔からそういった類は好きだったようで、それがずっと続いているようだ。

私は正直羨ましかった。

自分はそこまで好きで在り続けたものはとんとない。そんな奥深くにまで潜り込んでいくことも少ない。今まで長らく続いたものと言えば、ピアノだ。しかしその活動は、母親との敵対関係と並行して歩んできたものでもある。ピアノ自体を弾くことは好きではあるが、ピアノを深く知ろうとか、積極的に携わろうとか、そんなことは一切なかった。そもそもピアノに対してどうこうしたいという意思も思想も持ち合わせていなかった。

どうやったら、続けられることができるのだろう。

◆友人の昔の記憶

友人に聞けば、今仕事に携わっているものは幼少のころから好きだったものだと言う。その興味の枝葉は仔細に及び、到底私ではそんなことはしないであろう詳細にまで興味を伸ばしていた。

神は細部に宿るとよく言われるが、実際のところそうだ。それは、私自身GTDでも身に染みてきている途中である。そのプロフェッショナルと言われる者とそうでない者の分かつところと言うと、いかに関与する部分に対してどれだけ注意の幅を広げているかに他ならない。

たとえばチョロQにだってその枝葉は伸び行く。あの小さな固体に対して、その何十倍もの体積のある車と同様に軽量化を行い、そして原動力となる電池にまで気をかける。私には到底考えたことのない世界だった。

そんな風に幼少の時代を過ごした友人ではあったものの、ずっとその世界に浸っていたわけではなかった。実際本格的に足を突っ込んだのはしばらくしてからのようだ。それも人の縁をつたって。そこからさまざまな形を経て、今現在に至ったという。

◆自分の最近の記憶

自分を振り返ってみる。私はGTDが好きだ。勉強会は続けたいと思うし、実際続ける予定だ。だから、勉強会に続けるための嫌になる部分はかなり除去して今の運営スタイルにしている。

私のGTD勉強会の最大の優先事項は「継続」だ。だから、このご時世ソーシャルで皆で協力することの方がメリットがある!と言っているにも関わらず、一人で実施することにしている。人と関わることで、私が続けること自体を嫌になるのを防ぎたかったからだ。

それ以外にも、記事を出す際の手順書を作って極力考えずとも記事を書けるようにしたり、最終的には資料を作らない時期があるのも、実施するのが嫌にならないためだった。このように、いかに労力をかけずに勉強会を実施できるかにがんばってきた。

それらは、勉強会を継続するため、好きを継続するための努力だ。

◆好きな気持ちと、それを示す行動

好きな気持ちは変わらない。好きな気持ちは私の中では変わらないが、その気持ちが外部に示し、私がどれほど好きな気持ちを持っているかをほかの人が認めているかどうかは、また別の問題だ。

私たちはよく「気持ちは誰にも負けない」と言う。ならば、何が負けているというのだろうか? それは、その気持ちを行動に反映する部分においてだろう。

なんらかの阻害があって、行動に落とし込むことができず、気持ちだけが空回りする。

好きでい続けること。

私にとってそれは、好きなことについて行動を起こし、そしてまたその行動が実現できるように、障害となる要素を取り除くことだ。そうして、その最初の行動が継続された時こそ、好きが継続される事実と成り、外部に対して現実化し、ようやくほかの人から「あの人はこれそれが好き」と認められるのである。

友人にしたってそうだ。今現在の時点で継続していることこそがその証明だ。たとえどんなに形が変わろうとも、である。生き残っていることこそが、すべての証明となりえており、気持ちの証明ともなっているのだ。

◆好きでいるのは簡単だ。

好きでいるのは簡単だ。感情をただ持ち続けることは簡単だ。

しかし、それを誰かに認めてもらうことは別だ。好きであることに伴う行動が必要だ。その行動が継続するのに難しいのであれば工夫も必要だ。長らく、続けて、いくための工夫が。

そうやって、たき火の火を絶やさぬように、行動を絶やさぬこと、意識が合わないならばそれすらも変えてなお、続けることを優先することが必要なのである。

それは好きなものが何に対しても必要である。職業にしろ、やることにしろ、道具にしろ、人にしろ。

初出:2011/07/03

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