噂の石とその評判
Thinking Rockでよく聞くのは、『フロー込み』みたいな触れ込みだ。GTD初心者でも振り分けフローがすぐできちゃうんだよんということ。それからGTDに忠実であること。この2点がThinking Rockの特徴である。それから珍しくもjavaインタフェースで作られている点。個人的にjavaは好きであるがPureJavaのインタフェースデザインは好みじゃない。
初めてGTDを使った人にはやっぱり取っ付きがよく、GTDプロセスの収集/処理/整理/レビュー/実行をすんなりできるという所がよいらしいという話。その一方、TidBITSの記事を見る限りには、その存在はよいというものの耐えがたき苦渋の日々、みたいな印象だった。
割とGTD記事をさらっていると結構な頻度で見るのと、今GTD@RTMの運用に行き当たっていたことでとりあえず使ってみた。
で、感想はというと
運用に耐えがたい。。奇しくもTidBITS記事と同じ感想になってしまった。
インターフェイスの細かい点の一つ一つほとんどすべてが私の神経を逆撫でする
という文面は大いに同意。画面を切り替わる毎にプロジェクトツリーが全部閉じてしまったり、Action画面で続けてActionを追加しようと思ってもスムーズにカーソル移動ができなかったり、といったようなユーザインタフェースの粗が、毎日使用するにはあまりに厳しい状況だ。
更に言えば、インタフェースもさることながら、その画面にも見づらさがある。これはjavaの画面だから仕方がないのだとは思うものものの、なんとゆーかなんとなーく、見難い。Topics毎に色変えられるのはよかったりするんだけれども、プロジェクトで表示する際には文字の部分だけ表示されるのが、これまた鬱陶しいことこの上ない。
他には、Projectのステータスがわかりにくい。Projectは今実行できるAction項目がなければ赤く表示される。しかしこの赤いプロジェクトが、タスクを全て洗い出した上でやるべきことがない状態なのか、タスクが全て完了して何もすべきことがない状態なのかわからず、現在進行中なのか完了なのかがよくわからんのである。
更に言うと、待ちActionを組み込むのにうまくいかなかった。私が仕事で扱うプロジェクトには、作業の他メールのやり取りといったことが頻繁に起こる。そのため待ち作業なのか作業中なのかをとてもクリアにしておきたいのだ。どうしてクリアにしたいのかというと、この小さいまとまったProjectが複数同時期に発生するため、ステータスの管理が一番大変だからである。で、そのステータスを把握できるかどうかというと、このソフトではどうもわかりにくかった。
はじめのとっつき加減はよいものの、高頻度で利用するには非常に難しいソフトであった。
[Adam Engst] まず第一に、私が何かのシステムを持ってきてそれを使うようになったとしても、じきに私はそれに飽きて、それを保つために必要な日常のメンテナンスがだんだんと後にずれ込むようになり、いずれそのシステムがうまく働かなくなって、何か別の新しいシステムを物色するようになるのだ。
とあるが、この言い分にはすごく納得する。今までツールを使うのをやめてしまった理由そのものだからだ。それなりの負荷を自分に要するならば、それなりの結果(すっきり感やコントロール感など)を伴わなければ、運用は続かない。
それでもTRのよいところ
上記でTRについてコテンパンに言っているが、不満はこのソフト自体が悪いから出てくる問題ではなく、基本がよいソフトであるこそ目立つ問題だと思う。以下よりTidBITSで言われているThinking Rockの良い点について、簡略的にまとめてみた。
GTDのプロセス自体を具現化する
この言い回しもやはりTidBITSからのものになるが、まったくその通りである。GTDを始めるまでの第1の壁は「処理」と「整理」のタスクの濾過であろう。この作業を実施すること自体が非常に壁になりえてしまう。
それを、Thinking Rockでは、システムの一部に組み込むことによって、スムーズに作業を実施するように仕向けている。これは非常に便利だし、確かにGTDの論理構造を実現するシステムはあったけれども、プロセスを実現しているシステムはなかったのである。
xmlデータで二次利用がしやすい
GTDツールでなくとも、管理ツールを使う上でネックになるのがそのデータを二次利用しようとした時だ。データはそのシステム独自のフォーマットで作られていることが多く、非常に二次利用がしにくいことが多い。が、ThinkingRockではxmlデータでデータ保存しており、パーサを使えばすぐに二次利用することができる。今後の連携を兼ねそろえた良いフォーマットだ。
出力インタフェースがそれなりにある
日本語はフォントを導入する必要はあるものの、レポート出力が複種類用意されている。持ち運びにも便利である。
iCalだってあるもんね
カレンダータスクはカレンダーに取り込みたい。そういった場合にはiCalフォーマットでもデータ提供をしてくれる。データを更新する毎にiCalは最新のファイルをThinkingRockは提供してくれる。問題はそのファイルをどうやって別のツールに反映する仕組みを作るかといった問題がある。
もちろんよくない所もある
一方で言われているインタフェースの問題のほかに、TidBITSの記事では次のような指摘もあった。
繰り返し行われるProjectはどうやんのよ?
あげられていた問題のひとつに、繰り返しのタスクについてはうまく適用することができないと、TidBITSの円卓会議でも言及されている。
使うの使わないの?
オンラインベースではない、ということで使わない人も見かけたり、ThinkingRockをそのまま使っていこうという人も見かけたりしたが、私個人としては使わない方向性である。
理由は、上記で問題とした点にあるが、GTDをやる上で一番実現したかった「各プロジェクトのステータスを明確に管理する」(それをGTDで実現するに適するかどうかは別であるが)といった部分ができないからだ。そして見難い画面。この二点により私には運用に耐えうるものではないと判断し、ThinkingRockの今後の成長を待つというステータスに落ち着いた。
そもそも運用方法に問題がありそうなことも、ThinkingRockを使うことでクリアになりつつある。それについては別記事にてまとめる予定である。
References
from BlogMarks
- ThinkingRockはGTDのキラーアプリか? « IN MY ROOM…
- TidBITS 日本語版 Thinking Rock を拾い上げてみたら/09-Oct-06
- GTDツール 「TinkingRock」|限りなき物欲
- MOONGIFT オープンソース – Thinking Rock – GTDに忠実なタスク管理
- 中庸が目標 ThinkingRock report by using additional japanese font(non-base-14-fonts)